ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪魔との契約 ( No.20 )
- 日時: 2011/04/10 11:41
- 名前: アリス (ID: zA4wGfC2)
第3話 魔界
空目線
気がつくと、なぜか野原に居た。しかも一人で。
ルキアは、どこにもいない。
周りを見て、ここがさっきまでいた世界と違うのだと気付いた。
目の前に大きな桜の木が立っているが、花びらの色は空色。
その桜の木に止まっている鳥は、この世のものとは思えない、例えるなら、漆黒のクジャク。
「契約者〜!私の契約者〜!」
桜の木のむこうからルキアの声がする。
「・・あ、ここに居たのね。」
ルキアは謎の少女を連れてきていた。
「・・ここはどこなの?そのこは誰なの?」
ルキアは、私の質問を無視した。
「ツグミ、これが私の契約者よ!」
ツグミと呼ばれた少女は、こっちをみて微笑んだ。
「はじめまして。ツグミです。ルキアと同じ悪魔です。」
ツグミの髪は桜色で、人とは思えない。・・確かに悪魔っぽい。
「契約者、あなたの名前をまだ聞いてないわ!早く教えなさい!」
ルキアが言った。
「私は・・・・。」
なんか、本名を言わない方がいい気がした。本名を教えたって何の得も無い。
「・・・マリアントワネット。」
「・・マリアントワネットさんですね?なんか変わった名前ですね。」
ツグミが言った。・・こいつは天然なのか?からかってるのか?
「え・・明らかに偽名でしょ・・。」
ルキアが言った。・・さすがルキア。って、普通はバレるか。
「そんなこといっちゃだめですよ。マリアントワネットさんが傷ついちゃいます。」
ツグミって・・バカなんだね。
「ゴメン、今のは嘘。空よ。」
本名を言った。が、
「アハハ!マリトワさん、きっと悔しかったんでしょうけど過去には戻れませんよ。
あなたが偽名を使っても、あなたがマリトワさんであることに代わりは無いですからね!」
マリトワって・・略したよ、この子。マリアントワネットって言うのが面倒になったんだ・・。
ツグミのことはほうっておいて、ルキアが話しかけてきた。
「空、よろしくね!あんたが気絶してるときに契約したから。」
「え!?あ、だから腕が痛かったんだ・・!」
腕に合った謎の切り傷は、ルキアが勝手に契約を・・。
私、どうやってルキアの血を飲んだんだろう?
「・・ツグミーー!」
ツグミを呼ぶ声がしたので、3人とも声のするほうを見た。
ちょっとチビな少女が走ってきた。おそらく悪魔じゃない。
「ああ、沙羅(さら)さん。」
ツグミが言った。
「そのこ、誰?」
沙羅と呼ばれた少女が私を見て言った。
「私は、空。」
「空・・・ね。私は沙羅。ツグミの契約者。」
続。