ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 私は死神・・・ ( No.38 )
日時: 2011/06/28 17:35
名前: 涼野 優 (ID: yvG0.ccx)

第15話 殴り合い(莉那視点)
 

濫は私と違って生前の記憶を無意識に持っている

今、ターゲットと濫は殴り合いみたいなことをやっている

濫の記憶の中に、こういう風景があったんだろうか??

笑っている


私は持っていない

濫と違って、記憶なんて持っていない

それほど私の罪が大きかったと言うことか・・・・


心の中で私はつぶやきながら、鎌でターゲットを狙う

いつ合図があってもいいようにだ


「ほら!!女だからって馬鹿にしてると・・・」

「!!」

「痛い目見るよ!!」


ターゲットが壁に打ち付けられる

いたそ・・・^^;


「ぐぅ!!」


おなかを押さえているターゲットに濫は無言で近づく

鎌をターゲットの顔から、数ミリ離れているところでピタリととめる

ターゲットの顔が青ざめる


「ほら、最後の願いと言葉をいいなよ・・・。タイムオーバーしてんだから」


無表情で濫は淡々と言った

その言葉には、どこか怒りが含まれていた


「ほら・・・」


濫が鎌を軽く振る

ターゲットは「ヒィィ!!」と言い、泣き始めた


「だらしない男だな・・・」