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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 憎的殺気感染注意報〜憎しみの鎖参照、返信100突破!!感謝! ( No.114 )
- 日時: 2011/04/03 11:25
- 名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)
#11
五時のチャイムが鳴り響く、夕暮れの公園で、私達はブランコに座っていた。キーコ、キーコと耳障りな音がする。
私は、さっきできた新しいトモダチを見つめている。
不思議だ。
私はトモダチなんて居なかった。——初めてできたトモダチが幽霊だなんて。
でも、嫌ではない。
——少し耳鳴りがするだけで、とっても面白い子だし。
どうして死んだのか、聞きたいな。
私は、沈黙を破って、問いた。
「ねえ、百合亜」
『なあに?』
私は少し間をおいて、単刀直入に聞いた。
「百合亜って、どうして死んだの?」
聞いてはいけないような、そんな気がしたからだ。
でも、百合亜は答えてくれた。
——その答えには、出会ったとき以上におどろいた。
『私、虐めにあったの。それでね……、自…殺…、したんだ…』
私はしばらく言葉が出なかった。
——百合亜が泣いていたから。
私は、また、ブランコをキーコ、キーコと揺らした。
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