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Re: 憎的殺気感染注意報〜憎しみの鎖参照、返信100突破!!感謝! ( No.126 )
日時: 2011/04/03 14:03
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

#13


朝。
私はあくびをしながら、布団から出た。
——学校、行きたくないな。
いつもなら、そう思うところだが、今日は違う。
だって、百合亜がいるのだもの。
周りの人には、百合亜が見えないみたいだし、一緒に学校へ行く約束をしている。
今日は、楽しみだ。

私は時計を見て、小さく悲鳴を上げた。

急いで着替え、バックをガッと取り、玄関を飛び出した。
——送ってくれる人は居ない。
両親は、数年前事故で死んだ。
だから、一人ぼっち。
でも、百合亜がいる…。


「百合亜、行くよ」

『あ、うん』


私は百合亜の手をとった。
——冷たい。それは、凍るようにつめたい手だった。
でも、手が冷たい人は心が温かいっていうものね。
——私の手は、温かいけれど。


私は、鼻歌交じりに…ではなく、走って学校へ向かった。