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＃７



私の憎しみは消えただろう。
憎い人は消した。消したのに。どうしてまだ、あの世にいけないの？私はもう遣り残したことはないよ…。
目的もなくただふらふら、根無し草のように彷徨っていた。ドウシテだろう。
もういいよ。
もう、人殺しはいい。
これ以上罪を犯したくないよ。

私が、地面から顔をあげると、そこには信じがたい光景が映った。


『アハハハハハハハ……』

『………美久？』


そう、そこには、笑いながら空を飛ぶ、美久の姿があったのだ。
どうして…？
どうして、笑っているの？
——なんで、私と同じなの？

私は呆然と、何もない空をみあげて固まった。






——憎シミニ囚ワレシ屍、我ヲ忘レ殺シニ浸ル…。人間ノ悲シキ性カ——