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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 殺人日記 ( No.38 )
- 日時: 2011/04/07 20:36
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: ttp://vjvzjhzjjkjwww28hjvr
—第一章 殺人日記—
——悪臭がする。
それに、冷たい、背筋の凍るような雰囲気。
一体、此処は、何所だろう——。
「舞衣子、舞衣子、舞衣子——?」
由香里ちゃんの声——
応答したいけど、口には、古布が詰め込まれている。
それでも、自分で出せる精いっぱいの声を出した。
「…ちゃん…由香…里…ちゃん…?」
「…舞衣子!?もしかして、舞衣子なの!?」
思ったより、早めに気づいてくれた。
けど、私が居る方向とは違う方向へ、探し始めた。
由香里ちゃんの横では、詩音が、
『バーカ』とでも言いたげな目で、由香里ちゃんを見詰めていた。
*
「舞衣ちゃん、はい、ご飯。」
翌朝七時五十分——。
逆行を浴びながら、ランドセルを背負った詩音が入ってきた。
手には、食パンと水を持っている。
これが、私の、朝ごはん何だろうか。
「後、ゴメンネ。」
——はあ?
『ごめんね』と言われる心当たりが多すぎて、分かんない。
しかも、薄く微笑んでいた。
「これも、由香里を殺す為なの。」
!?
え——?
手に取った食パンが、コトリと落ちた。
一瞬だが、周りの音が消えた様な気がした。
ジンジンと音は戻ってきたけど、食パンを持っていた手は、
未だに硬直していた。
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