ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 双子の能力者〜タイトル、オリキャラ募集中 ( No.53 )
- 日時: 2011/04/16 20:44
- 名前: 聖夜 (ID: eXW3SRJt)
第六話 ナチュラルとアーチファクト
怜紅を家に連れていくと管理人に青い目でじろじろ見られた
人の心が読める怜紅は顔を真っ赤にしてクスりと笑った
あまりいいことじゃないみたいだな
俺の住んでる部屋は2LDKで結構綺麗なマンションだ
翔太が使っていた部屋に案内する
もう部屋は片付けられていて部屋の真ん中にベッドが置いてあり周りにタンスやクローゼット、机などが置いてあるだけだ
「テキトーに使ってくれていいよ」
死んだ人の部屋だけど翔太は寝るとき以外使ってなかったし・・・
化けてでることはないだろう
まぁ幽霊でもあってみたいけどさ
「夕飯の準備するから待ってて」
キョロキョロする怜紅を部屋に残し台所に向かう
「飛翔!!今日のごはん何ね?」
う〜ん何にしようか?
怜紅にアレルギーとかないか聞いてなかったな
「お兄ちゃん僕アレルギーないけどエビは気持ち悪くて食べれないんだ そこんとこよろしく」
怜紅は俺の心を読んで質問に答える
「そう」
エビ・・・エビなんてあんま料理しないし・・・
「私はエビ好きだぞ」
ミアは自分のテリトリーであるパソコンのソファに丸くなりながら言った
「ええー気持ち悪いじゃん」
そーいえば怜紅はミアと会話してた・・・黒猫とはなせんのか!?
自分の力だと思ってたのに・・・ちょっとショックだ
「別に僕は猫と話せないよ お兄ちゃんが聞いたのを通して言ってることが分かってるだけ」
怜紅は俺が質問するより先に答える
怜紅の前ではヘタに物事を考えられないな・・・
「怜紅は猫は大丈夫なの?」
質問することを頭で整える前に聞いたので考えを読まれる前に質問できた
やっとフツーな会話だな
「僕は猫好きだよ 喋れないけどね」
俺は冷蔵庫を開き中を見る昨日買い物に行ったので材料は結構あるな
野菜もあるし・・・今日はカレーでいいや
炊飯器にご飯をセットするとをニンジン切り始めた
「僕もやる」
怜紅も残りのニンジンを切り始める
すごいスピード・・・
俺の切った不揃いなニンジンの横にきれいな形のニンジンが並んでる・・・
なんか恥ずかしいぞ!!
「お兄ちゃん今日はカレーでしょ」
「う・うん」
怜紅の切ったニンジンと玉ねぎを凝視していたら聞かれた
「僕が全部やるよ テレビでも見てて」
へ?そりゃ俺が作るより怜紅が作った方ができはいいだろうな・・・
「居候させてもらうんだから料理は僕がやるよ」
「いいよ 俺だって料理できんだから 一応・・・」
「僕の方がうまいからさ 任せてくれていいよ」
まぁ 確かにな・・・
「ほらわかってるんじゃん」
怜紅は俺から包丁を取り上げ台所から出した
まかしても大丈夫そうだな
俺はミアが丸まってるパソコンの椅子に近づいた
「飛翔ぅ座るのか」
「うん起こしちゃった?」
「うん起こされた」
ミアははっきりと物を言える猫だ
人間もミア級にはっきりしてくれたら分かりやすいのに・・・
俺はミアを膝に寝転ばせ片手で撫でながらパソコンを起動させる
ミアの甘い鳴き声と怜紅の野菜を炒める匂い音がまじって平和を感じさせた
さっきまでガードレールを投げる女と戦ってたなんて嘘みたいに思えてくる
ようやく起動しメールをチェックする
ケータイも持っているけどパソコンの方が打つのが早いのでメールはパソコンだ
親友の光太と周それに女友達数人にウザいブリッコの女子からだ
あのブリッコはどこで俺のアドレスを入手したんだ?
メール内容もウザい・・・でも返信しなければ明日もっとうっとおしい
「飛翔・・・ワッフル・お寿司」
ミアが寝言を言う
俺がワッフルとお寿司とどう関係してるんだ?
猫が寝てる時に声を漏らすことがあるがそれは寝言だ
たいていは意味の分からんことを言ってる
視線をもう一度パソコンに戻す
するとさっきまでなかったメールが届いていた
差出人はナチュラル・・・
誰だ?チェーンメールか?
一応クリックして内容を見る
ワンクリック詐欺だったら最悪だなぁとか思いながら
〈我々は君と同じようにふつうの人は持ってない能力を持つもの〉
このナチュラルってヤツは俺が力を持ってることを知ってる・・・
〈君は私たちと同じ能力者だ〉
〈私たちはナチュラル君たちをおそった能力者とは違う〉
〈君に会う必要がある〉
〈今週の土曜にエクストラドリームパークの中央広場に午後3時に来てくれ〉
〈全身黒い服を着た君と同い年位の男の子がいるから話はその子から聞いてくれ〉
一方的なメールだ・・・
エクストラドリームパークはここらで一番デカい遊園地だ
これがもし3D兄妹たちの罠ならこんな人がいっぱい集まるところには呼ばないだろう
でも奴らは力を持ってる・・・安心させるために遊園地にしたのかもしれない・・・
「お兄ちゃんできたよ」
怜紅の声で部屋いっぱいにカレーの匂いがしてることに気付く
「ありがとう」
俺はミアを起こさないようにそっと椅子から立ち上がってテーブルに着いた
ものすごくいい匂いだ・・・
「おいしそうだね」
「おいしいよ」
怜紅は即答で答えてくれた
「いただきます」
俺は湯気を立ててるカレーを口に入れた
確かにおいしい・・・
俺が作るよりはるかにうまいだろうな
やっぱり料理は怜紅に全部まかしちゃおう
「おいしいでしょ 僕は料理うまいんだよ」
思ったこと全部聞かれていたようだ
メールのことも話した方がいいだろうか?
「メールって何?」
これも聞かれていたらしい
「さっきナチュラルって人からメールが着てて・・・」
俺はメールの内容を思い出した
「そうなんだ・・・怪しいね」
これだけで伝わるのは楽だな。
「行くべきかな?」
一応声を出して質問する
怜紅は少し考えてから言った
「僕が心を読んで確かめるから行こうよ」
心?確かめる?
「会う前に確かめるからさ」
罠にはまることはないか!!
「怜紅は賢いな・・・」
「私も賢いね」
ミアが伸びをしながら言った