ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 双子の能力者〜オリキャラ募集中(更新再開) ( No.97 )
日時: 2011/08/08 22:35
名前: 天翔(元:聖夜) (ID: 9s07GxNq)

第11話 脱出



体じゅうが痛い・・・

特に後頭部がひどく傷む・・・

頭もクラクラするし最悪だ

今日みたいな日は学校を休もう

そうだ休もう・・・

体を起こして目を開ける

なんだ?いつも起きた時にいるベッドの上じゃない

薄暗くて狭い部屋だ冷たい地面の上にじかに寝ている

ベンチ以外なんにも置いていないし小さな窓のついた扉が一つあるだけだ

なんだ?ここ!?脱出ゲームの密室にそっくりだな

俺は重いからだを起こして頭を掻こうとする

はっ!?

両手にはごっつい手錠がついてる。

警察が持ってるようなやつじゃない。鎖はついてない変わりに小さなモニターが付いている

「どうなってんだよ・・・これ?」

パニックに落ちかけるがなんとか冷静さを保つ

俺の紅い光でぶち壊せるかもしれないしな

「よし!!」

紅い光!!出ろぉぉぉぉ!!

強烈に強い光で手錠をぶっ壊してやる



バババン!!



手元で爆発が起こり後ろにぶっ飛ぶ

いってぇぇ〜〜〜〜

手がしびれる・・・ひりひりする・・・

強くしすぎたみたいだな

手元を見てみる

おし!!手錠は壊れてる!!手首にヒドイやけどができちゃったけど

でもやけどじゃ済んでないもの凄く痛い・・・

腕の内側にもやけどができてるし半そでの服の袖も消しとんでいた

俺は今度は扉の前に立った

窓から外を除く向かいにも扉がある

それ以外はよく分からない間取りだ

こんな頑丈な手錠も壊せたんだ!!扉だってできるさ

俺は扉に紅い光を扉にぶつけた

でも手から出たのはさっきよりも弱い光だった

「へぇ?なんでなんだ?」

扉には黒い焦げ目ができていて金属は少し解けていた

この調子でやればいい

やり続ければ壊せるはずだ

俺はもう一度金属が薄くなってる所へ狙いを定めた

でろ!!

ビィィィ・・・!!

と弱弱しい音がして紅い光は指の間でチロチロと光っただけだった

なんでぇぇぇ!?

脱出できないじゃん・・・

俺は周りを見渡す

ふと目に止まったのは排気口みたいなやつだった

あれなら・・・映画でもみんなよくあれの中通ってるし行けるだろ

「マジで脱出ゲームみたいだ・・・」

ぼそりとつぶやきベンチを移動させそのうえに乗って排気口のふたを取る

ガコンっ

という音を立てカンタンに外れた

穴の中に這い登る・・・

腕に力をこめ懸命に体を引き上げる

ずいぶん時間がかかったがなんとか上半身はのぼることができた

排気口の中はずいぶん暗くてポツポツと他の部屋につながる出口から明かりが漏れてるだけだった

狭い通路を張って進む

このまま出口から出れなかったらどうしよう・・・

一人でこんな所にいると嫌でもマイナス思考になってしまう

それに俺は極度の方向オンチだ

迷子になる可能性もある・・・

手始めに一つの排気口の出口を見る

さっき閉じ込められていたのと似た部屋だ

次も、その次もだ

俺はかたっぱしから出口を覗いていく

そしてやっと廊下のようなところにつながる出口を見つけた

「やった・・・」

もうすでに四つん這いで30分近く過ごしているため疲れていた

その出口からやっと廊下にでる

体をねじって骨をならしのびもした

俺のいる廊下の壁には同じような扉がならんでいる・・・

マトリックスのいろんな所につながってる扉があったビルみたいだ

俺がまわりを見回してると声が聞こえた