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Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.101 )
日時: 2011/06/15 16:00
名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)

俺と鈴は廃村となった村でであった。
そこは俺の潰してしまった村で、鈴の憎き敵が居るところだった。
そこから、鈴とは良く会うようになった。
たまに俺の町の中を案内しているところで、アイツがやってきて。

『折角仲良くなれたんだから、大事にしなきゃ駄目だよ、桜祈』

そういって、微笑んだ。
鈴と俺は顔を見合わせて、笑った。
……鈴となら。
友達になっても、いいかな、なんて。
でも、ほらな?
ムリだ。
鈴が笑みを浮かべて、俺に背中から抱きついてきた。
小さな身体のぬくもりを感じた。
そして、鈍い痛みも。
俺の背中からは戦場で常に感じていた紅の雫が滴っている。
いつもと決定的に違うのは、それが相手のモノでなく、俺のモノだということ。
そして、それを行っている人物が、俺の【友達】だということ。
やっぱり、と、俺は口元を吊り上げて何処か納得したような冷笑を浮かべた。
もう、無理なんだ——














平和を望む者
(分かっていたハズの事なのに何故か心が痛い)