ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.76 )
- 日時: 2011/06/06 17:16
- 名前: 篠鼓 ◆6rD.0ypKNs (ID: 1j9Ea2l5)
永らく待たせてしまった支援小説第二部の二番目。
注意事項
※前回(>>71)の続きだが大丈夫か?
※前回より短いが大丈夫か?
※視点が変わる(残月→諒)が大丈夫か?
※ギャグだが大丈夫か?(この次からシリアス(シリディ?)かも)
※誤字脱字、大丈夫か?
※ってか終わりそうにないんだが大丈夫かァァァァァァ((
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「悪かったな、残月。 …待たせて。」
古びた扉を乱暴に開けると、散らかった部屋の隅に残月が膝を抱えて座っていた。
一応椅子とか出しておいたつもりなのだが…相変わらず隅の方が落ち着くらしい。
残月は俺の方をまじまじと見つめた後、どこか虚空を眺め始めた。
「……師匠。」
「ん?」
「……お元気そうで、何よりです。」
聞き取ろうにも聞き取りがたい言葉を、残月は発した。
数年経とうが、何故か残月は俺を『師匠』と呼ぶ。 …子供の頃から、ずっとそうだった。
意味もロクに理解せずに使い続けているあたり、昔と変わらない様子が伺えた。
足元にある衣服を蹴り飛ばしながら、俺は台所に置いてあったペットボトルを手に取った。
…あー、賞味期限ギリギリだけど良いか。 どうせ賞味だし、消費じゃないし。
「…あの、師匠。」
「一応茶は出すけど、お腹壊したらごめん。 トイレ近くにあるから。」
「…ししょー。」
あれ、まともなコップ無いな… 昨日外で騒いでる若者にぶつけたんだっけ。 あ、やべ。
…皹の入っていないコップは……いいやこれで。 十二分に飲める。
取り合えず、茶を残月に手渡しておいた。 椅子に座ってくれそうにないし。
「…師匠。」
「何?」
「これ…ソーメンの汁入れるヤツじゃ…」
「飲めるんだからいいだろ、文句言うな。」
あまり表情に変化はないが、残月はやはり不安げに茶を見ていた。
…二人分いれて気付いたけど、これって麦茶だっけ?
色は麦茶っぽいけど…まぁ、いいか。 飲める飲める。
残月の方を見やると恐る恐る飲もうとしていたので毒見の為に放置してみた。
何度か匂いを嗅いでみたり、凝視したりしていた。 あ、飲んだ。
「………。」
残月の表情が珍しく変わった。 この世の物で無い物に遭遇した感じに。
「……あの。」
「何?」
「…苦酸っぱい…」
「…あ。」
いい加減諦めて新しいのを買いに行ってきました。
アイツの方は下痢にはならなかったみたいだけど、気分が悪そうだった。
残月、ごめん。 悪戯心っていうななんつーか…まぁ、ごめん。