ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.92 )
日時: 2011/06/11 20:38
名前: 篠鼓 ◆6rD.0ypKNs (ID: 1j9Ea2l5)

大事なときに乱入する空気の読めない人が書く!
変なの飲まされて倒れちゃう第三回目!((

よんでください、注意事項(テンションが夜用です)

※またまた視点が変わってます。 嘘だと言ってよ、バニーちゃん!
※僕が書いたらコメディからシリアスになっちゃったよ!
※みじけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ((

※七詩さんは皆の心の中で不滅です
※諒さんの性別? どうしてそんな事を聞くんだい?
※クリr(( 七詩の事かぁぁぁぁぁぁぁぁぁ((
※ナナシノカタキヲトルノデス、雀が((
※てか、気付いちゃったけどすずめって名前可愛い((

※↑なテンションで書いているから荒れているが大丈夫か?
※上記のネタ分かる人は俺のベストフレンd((


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喉が、焼けるように痛い。 頭が、割れそうだ。
こんな感覚に襲われるのは何年ぶりだろうか。
確か…姉さんが俺を鈍器で殴り始めた時だったと思う。
…けど、慣れれば、どうってことのない、話だった。
何故…だろう、視…界が…歪、ん…で…
「残月…? おい、残月!」
視界が暗くなる中、師匠の声が、聞こえた気がした。




何時も無意識に眺めていた雲の無い空が広がっていた。
小鳥のさえずりが聞こえる。 緑を揺らす風の音も聞こえた。
だが、平穏な光景を掻き乱すほどに腐臭が強い。
此処は、どこだろうか。
「………起きた、のか?」
隣から声が聞こえた気がした。
体を起こして声のする方を見ると、隣に意外そうな表情で青年が座っていた。
青年の他に視線を移すと、少し遠い所に赤い塊が転がっていた。

————紛う事無き、『姉さんだったもの』だった。

赤い塊は原型さえ崩れてはいないものの、酷く残酷なものへと姿を変えていた。
でも、何故だろう。 怒りも何も込みあがってこない。
自分は、自身でも嫌気が指すぐらい壊れてしまっているようだ。
取り合えず隣に座っている青年を見た。
青年は返り血一つ付着していない、無表情の顔を此方に向けていた。

「…憤りを感じないのか?」

発された言葉も、予想していた通りだった。
「いえ、別に。 何とも。」
反射的にそう答えると、青年は表情を濁らせ「……そうか。」とだけ発した。
普通、自分の肉親を殺されたのなら憤りを感じる物だ。
しかし俺にはそれが無い…そう、無かったんだ。
「………っ。」
肩から、背から、体中から痛みが伝わってきた。
ああ、そうだ。 俺は。 姉さんに殺されかけたんだ。
高校の卒業式の後に家に帰ったら見知らぬ人達が「保護」だとか言って俺を何処かへ連れて行こうとした。
それを見た姉さんが錯乱した様に喚いて、人々を殺した。
次に、「何処かに行ってしまう位なら私が貴方を殺すわ。」と笑って…俺を包丁で殺そうとした。
その際に誰かが部屋に飛び込んできて、姉さんを蹴り飛ばして、俺を連れ出した。
後の話は覚えていないけど。 そうか。 今隣にいる、この人が…俺を連れ出したんだ。

お礼を言った方がいいのか、罵倒した方がいいのか…分からなかった。
「…御前の姉は心配しなくていい。 じきに『戻る』。」
戻る? この人は何をいっているのだろうか。
「彼女の事を誰かが忘れない限り、彼女は生き返る。」
しっかりとした口調で、青年はそう言った。
「…生き、返る?」
「生き返るって言うよりは『再構成』に近いかな。…ついでに時間も再構成するし。」
再構成? 時間? …この人は、一体何者なんだ。
…確か、そんな感じのことを師匠が漏らしていた時がある。 稀だが。

—あの人は何かが消えても再構成出来るんだ。 誰かが、覚えている限り。
俺があの人を忘れない限り、あの人は不滅なんだと思う。
けども、俺はあの人に忘れてもらいたい。 居なかった事に、なりたい。

そんな愚痴をこぼす師匠はとても悲しそうな顔をしていた。
拒絶とかじゃなくて、願っているような、そんな感じ。
「…あ、今。」
唐突に青年が耽る事を遮った。 青年が微笑んでこちらを見ている。
「刹那の事、思い出してた?」
「……刹那?」
「うん、セツナ。…いや、君の前では「諒」って名乗ってたのかな。
俺の大切な同居人。 俺は、彼…いや、彼女を探している。」
はっきりとした口調で、青年はそう言った。