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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: グリム・リィーパー ( No.1 )
- 日時: 2011/04/08 06:17
- 名前: 藤 ◆wh4261y8c6 (ID: SHYi7mZj)
OPENING
ある所に、神様がおりました。
その神様は人間の形どころか、形を保っておらず、光のような姿をしていました。
神様は一人でした。
自分以外に話し相手が欲しかったので、《命の種》を、地球という星に撒きました。
暫くはそれを興味津々と言った様子で眺めておりましたが、やがて飽きて放置してしまいました。
————それは神の手を借りずに育っていきました。
神は暫くそれの存在を忘れていましたが、地球がなにやら騒がしい事に気がつき、地球をのぞきました。
そしたらなんと、喋って道具を使う新しい動物がいたのです。
神は喜んで彼等の中の一人に話しかけました。
ですが、彼は神が光のような姿をしているのを見て、こんなのは神様ではないといいました。
神はじゃあどんなものが神なのかとたずねました。
彼は神様は僕達、人間の形をしているものだと答えました。
神は人間の形を持ちました。
だが、それだけで彼には何も干渉する事をしません。
彼はやっぱり神様なんかじゃないといいました。
神はまた彼にお前たちの言う神様とは何なのだと尋ねました。
彼はこう答えました。
『特別な力を使って草木を生やし、不作の所には雨を降らし、やわらかく、時には厳しく太陽の光で大地を照らし、人間が危険なときには助けてくれ、巫女(みこ)や巫(かんなぎ)をつうじて語りかけてくださる存在だ。』
神様は言われたとおりになりました。
彼は喜びました。
神様は彼が喜んでいるのを見るとよりいっそう人間を助けるようになりました。
ですが、神様は忘れていました。
神様があまり一人の人間に干渉し続けると、とあるモノが生まれてしまうことに……
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