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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺の日常はどっち? ( No.11 )
- 日時: 2011/04/10 08:32
- 名前: ゆn ◆sJpB9ckHBE (ID: XLtAKk9M)
「燐……パソコン見せてもらってもいいか?」
血で染まった服を脱ぎながらお兄ちゃんは言う。
お兄ちゃんの身体を改めて見ると、引き締まった身体をしているが、
彼方此方に、撃たれた傷が見られる。
「あ……でも、画面真っ白だよ?」
傷から目を逸らし、パソコンに目を向ける。
「バックアップデータも全部デリートされたんだ、復旧しようと思ったけど俺の力量じゃ無理だった……」
真っ白の空白の世界に飛んでいったパソコンの画面をお兄ちゃんに見せる。
お兄ちゃんはゆっくりとパソコンの置いてある俺の机まで歩いてくる。
俺はお兄ちゃんを支えて机のほうまで連れて行く。
ゆっくりと穂を進め、近づいてきた机の椅子にお兄ちゃんを座らせる。
「……これだったら……いけるはず……!」
言うが早いが、凄いスピードでキーボードを叩き始めた。
その文字には意味があるのかどうかなんて、素人にはわからない。
でも、お兄ちゃんには判っているみたいで、空白のページから真っ黒の背景、文字がコンピューターゲームみたいなフォントに変わる。
色は緑だった。この組み合わせはよくテレビで、ハッカーがハッキングする時に出てくる組み合わせだ。
俺はチラッと、時計を見る。
時刻は現段階で、午前三時二十八分をまわっていた。
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