ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺の日常はどっち? ( No.20 )
- 日時: 2011/04/18 21:36
- 名前: ゆn ◆sJpB9ckHBE (ID: XLtAKk9M)
パソコンの画面を静かに閉じ、学校に向かう準備を始める。
多分、先生方には俺の両親がいなくなった事は知られているんだろう。
重たくなった身体を動かして、久しぶりにカーテンを開けた。
朝日っていうか、なんていうか。
太陽光が窓ガラス越しに目に届いたのは一ヶ月ぶりくらいだ。
それは、丁度俺が高校に入りたての頃で、虐めが発生しかかっていた頃だった。
家にいるときは、一応安心できていたのだが……。
学校であった嫌な事とかの所為で、いつも後ろを見られている。そんな感じがしてカーテンを閉め切っていた。
ただ、親がいなくなったことによって、自分を守る人がいなくなったんだ。
だから、諦めた。一番嫌で閉め切っていたカーテンをあけたんだ。
「まぶし……」
久々の太陽光に目を細める。
てか、眩しすぎて目が開けられない。
そこら辺におちている服をテキトウにとって、着る。
うん、やっぱり……この服でいいかな? とか、いろいろ考えていると、
時計の長針が、十の所に来ていて急いで家を出た。
玄関に止まっている自転車に鍵を差し込み、目にも止まらぬ速さでまたいでこいで行く。
こいでいる内に額にうっすら汗が出てきたが、風のおかげで熱いから涼しいにすぐ変わる。
そんな良い気持ちをしていても、俺の家から学校へは近い距離にあるため、
五分もあれば余裕でついてしまう。
そのため、俺の対する嫌がらせの時間が増える。
俺が、速く学校に行かなければいい話なのだが……。
早く学校についていないと、遅刻するんじゃないか? と考えてしまう。
だから、早く家を出て早く学校に行く。
変わらない景色っていいなぁ……。
学校を目前にしてそんな事を考えた。
何時もは今日学校で起こりそうな事を想像するのに、今日だけは違った。
でも、こう考え始めた事が俺の日常を改めて考えさせる事になるなんて、
誰も思いもしないんだ。