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「………」
俺はソイツ……佐藤龍治を無視して自分の席まで戻っていった。
「おい、てめぇ！　龍治さんが話してるじゃねぇか!!」
雑魚雑魚。龍治の下僕が胸倉掴んで文句を言ってきた。
汚く臭い口が俺の顔の近くにある。
眉間には皺を寄せてメンチをきっている。
「放せよ。迷惑。どうせ詫びろとでも言うんだろ？　ぜってぇ嫌だ」
俺はそれだけ言うと相手の腕を振り切って自分の席につく。
左手で頬杖をつきながら、外の景色を眺める。
外にはしだれ桜が一本だけ立っている。
なににも流されずに、まっすぐに立っている。

ほりゅー。