【日常の変化】次の日。また俺は一人、暗い部屋で目を覚ました。もうこの家には誰も居ない。何故かって? 当たり前だ。父親も母親も俺を残して何処かに消えた。ただ、俺は警察に捜索願を出していないし、教師にも言っていない。面倒ごとは嫌だし、教える必要も無いと思ってるから。「ん……? 誰か……いんのか……?」ベッドの上で少し考え事をしていると、扉の間から、良い匂いがする。他の家から来た匂いなのだろうか。俺は二日ぶりにカーテンを開けた。