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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 偽善者と悪魔の黒き世界 ( No.12 )
- 日時: 2011/04/17 09:29
- 名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)
#5
「ここ」
その女の子が立ち止まったのは、髑髏がたくさんつみ上げられた、ゴミ捨て場のようなところだった。まぁ、この世界自体、ゴミ捨て場のようなものだろう。ここは、特にひどい。髑髏がたっくさん。全部この子が…。
私は想像を絶するほどの吐き気に襲われて、その場にうずくまった。
「あら、気分が悪いの?」
いやいや、自覚はしていないとまずいだろ、これ。
普通の人はだれだってこうなるさ。この世界に入ってきた時点で気持ち悪くなるから。
そう考えると、私、結構もったな。
「じゃあ、今日は休みましょうか」
「…どこでさ?」
私が問うと、女の子がきょとん、として、ここよと言った。
うわ、無理。
私は吐き気に負けて、その辺の髑髏の上に倒れこんだ。パキパキと割れる音が、背中の下で連鎖する。
女の子は、私の寝顔をじーっと、いつまでも見いたようだ。
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