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Re: artificial flowers「夢の夢」 ( No.3 )
日時: 2011/04/13 15:20
名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y (ID: ZTrajYO1)

#2



「ふわぁあ、ん?七時半?」


うん、オワタね。
私は布団から出ずに、手探りで着替えと、さっきからうるさく鳴り響いている目覚まし時計を取った。
約5分後。
二階に駆け下りて、ランドセルを背負う。
——朝飯なんて食ってられるか。


「紅、また食わねぇのか?」

「…うるさい、行って来ます」


飛び出してしばらく走って力尽き。
まぁ、ここまで走れば間に合うでしょう。遅れたら何か理由をつければいいだけだし。

思ったより早く、学校に着いた。


「おはよう、紅」

「おはよー」


親友が挨拶。
凛と私は、仲がいい。クラス一の仲良し組みといってもいいほどだろう。凛は勉強家で、秀才。あ週7で塾へ行く人だ。顔もよく、モテる。お兄ちゃんに似ているが、凛のほうがいい人だ。
ちなみに、彼女達のことを、「美形仲良し組み」と呼ぶ人も居る。
もちろん、彼女達は知らない。


「紅、遅い」

「ごめ」


今のは空。
私と空は、かれこれ9年の付き合いになるだろうか。といっても、私も空も11歳なのだが。
9年間、親友だ。
信頼できる、よき幼馴染ととらえる。


「紅、体育館だよ、行こ」

「うん」


朝のうちは楽しいのだ。
朝のうちは。

問題は2時間目辺りから。
裏が出始めてしまうのだ。深刻に考え込んだり。これはまだ氷山の一角に過ぎないのだ。
過ぎると、殺したい、とか、死にたいとか、生きる意味だとか、血とか。
私は、裏を病院へ行ったほうがいいと思う。ただの厨ニ病なのかも知れないが。

子供なんだ。
死にたいとわめいても、死ねないし。
子供なんだよ。

そんな私を、裏は「偽善」と貶す。そう、私は偽善なのだ。
偽善でも、面白くないか?
裏で、唯一つ分かる考えが、これだ。