ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Black Fox:48 ( No.18 )
日時: 2011/04/22 18:23
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: この物語では色々事実との相違があります。


 AM.1:50


「用意は出来た、行くぞ。」

ドアの開く音、武器を構える音。
店内の民間人は音のする方向に振り向いた瞬間、斃れた。

「喋るな、撃て。」
イワンは小さな声でメンバーに告げた。全員は何の問題も無く了承する。
その後会話は続かない。誰かが小さな声で喋ったとしても、他のメンバーはただ無表情で視界に入る民間人に照準を合わせ引き金を引くだけだ。
発砲音が店内で反響する中、逃げ惑う民間人は次々に体を赤くして床に斃れ、動かない。

「……護衛者もやったな? よし、裏口から少し歩いた所にバンが止まってある。 そこへ政治家を運ぶぞ。」
イワンは、手に持たれた銃をリロードして、右で青ざめた顔で体を震わせるアメリカの政治家 ウィリアム・シャーザンに銃を向けた。

「あんたがターゲットか。 さ、こっちに来るんだな。」

「なあリーダー。 ロシアはこの政治家を連れて何を仕出かすつもりなんだ?」
ヴィクトルがイワンにそう質問する。 店内は半壊したテーブルや椅子が散乱しているだけだ。
中には食べかけの料理が床に零れている。 スープ、ステーキ…種類は様々だ。



「アメリカ全土を震わせ、俺たちはこの政治家を連れて大統領を脅す。 今すぐロシアに平伏せなければ、この男の頭がはじけるぞ!…となぁ。 フーッハッハッハ!ハーッハッハッハッハ……!」

「(正気じゃねぇ…早く米軍基地に帰りてえもんだな…)」