ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 殺人鬼少女の罪〜失われた記憶と祟り〜 ( No.106 )
- 日時: 2011/07/26 11:27
- 名前: クリスタル (ID: d9npfmd5)
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「さて、ルキアさん……ここはどこですか?」
「はぁ?」
「ツグミは、何回も、地上へ行きましたが、北海風と、沖縄道しか行ったことが無いんですよ。だから、ここがどこだかわかりません」
一瞬だけ、ツグミに殺意が沸いた。
とりあえずうろうろしてみた。他の悪魔の気配を感じた。
「誰か…他の悪魔がいる?」
「そのようですね。この感じは——アカギと、リーフです」
「え?リーフは、さっき、魔王に会いに行ったんじゃ……」
「魔王から指令が出たんじゃないですか?」
何の指令が出たのだろうか?ふと、死神の気配も感じた。
「あ、わかりました。死神の気配もしますから、『地上へ行って、死神殺しをしてこい』って、指令を出されたのでしょう」
「じゃあ、今、2人は死神と戦っているの?」
「そうですね。参戦しましょう!」
私とツグミは、アカギとリーフの気配がするほうへ走り出す。
アカギとリーフを見つけた。2人は、3人の死神と戦っていた。悪戦苦闘しているかと思ったが、どっちかというと、死神たちの方が押されてる。
「クソ!逃げるぞ!」
死神たちは、逃げ出した。逃げ足、速いな……。
「待て〜死神〜」
リーフが、気合のこもっていない走りで、追いかける。
「気合入れて走れッ!死神たち、人間の暮らす村の方へ逃げたぞ!」
「え!?じゃあ、早く人間達を助けないとですよ!」
「……?……」
なぜ、悪魔であるアカギとツグミが、人を助けようとするのか、理解できなかった。なぜなら、『悪魔は、人間を食らう』と聞いたからだ。
人間が死神に、魂を狩られても、かまわないはずなのに、なぜ、人間を助けようとしているのか?どうしても理解が出来なかった。
死神が逃げ込んだ村は、『花咲き村』と、書いてあった。特に、花も華も無い。
「ぎゃああああああああ!!!」
突然、叫び声が聞こえて村の民家が、爆発した。
死神が村人を、襲って、家を壊し、村を壊そうとしていたのだ。
「ルキアさん、村人を助けに…死神殺しに行きますよ!」
「ねえ、ツグミ。どうして人間を助けようとするの?」
「その話は、後にてください!」
ツグミは、自分の魔力で武器を作って、死神を倒しに行く。どう見ても、普通の赤い傘だが。
アカギは、魔力で槍を作って、死神を探しにいった。リーフは、手ぶらで。私もその後に続いた。
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