ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 殺人鬼少女の罪〜失われた記憶と祟り〜 ( No.92 )
- 日時: 2011/07/20 17:01
- 名前: クリスタル (ID: d9npfmd5)
『失われた記憶と祟り』 プロローグ
美月は生きてちゃいけないんだ
死ななきゃいけないんだ
世界の誰よりもむごい死に方で
私が殺さなきゃいけないんだ
第6章 魔界に落ちた人間
私は秋穂。中1。2月27日生まれのうお座。B型。この可憐な姿から、前世は白鳥であったに違いない。…訳が無い。第一、可憐じゃないし。
ただいま学校へ登校中。
「あ、秋穂。おはよう」
「はよー」
今、挨拶してきた男子が、雅。中2。 2年前に近くに引っ越してきた、おとなしい男子だ。いつも外で会うたびに笑顔で挨拶をしてくれる。
性格も顔もいいので、もてるのかと思ったが、かなりのヘタレで、もてないらしい。
まあ、それはどうでもいい。早く学校に行こう。………あれ?
…すぐ目の前の空間が歪んだ?そんなはずが無い。朝だから寝ぼけてるんだ。
「秋穂、今、そこが、目の前が、歪んだ?」
「句点の多い会話だね」
多分、雅も寝ぼけているんだ。空間が歪むわけが無い。
「あ、また歪んだ」
雅が歪んだ空間に触れた。ん?歪んだ所にみやびが吸い込まれている?あれ?私も吸い込まれてる!?
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ」
☆
次に気が付いたのは、病院のべットの上。では無く、どこかの草むら。しかも、クサの一本一本が、80cmを越える。
ここ、どこだよ。しかも、もう、夜のトバリが降り始めている。
取り合えず、スクールバッグのなかにあった飴を食べる。学校にお菓子を持っていくと、怒られるけど。
「雅ー!」
どこにも居ない雅を呼んだ。返事が無い、タダの屍のようだ。
いや、返事が無いと困る。一人で、こんな草むらの中にいるなんて、絶対いやだ。
「雅!雅!雅!居るんでしょ!?出てこいっ!クソヤロォォ!!」
口調が、完全に不良だが、気にしない。
「あ、秋穂」
普通にいた。3メートル先に。
「雅、ここどこ?」
「知らない」
完全に知らない場所に着てしまった!さっきの歪んだ空間の中なのか?タダの夢オチなのか?
知るすべは無い。