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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 怪談話【お題募集】 ( No.23 )
- 日時: 2011/05/06 17:16
- 名前: かりん ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)
10、ゲーム
今日新しいゲームを買った。
新発売の幽霊育成ゲーム。
パッケージは幽霊というよりお化けのかわいいイラストだった。
「ありがとうございました〜」
店員のだるそうな声をあとに僕は帰路についた。
部屋に着き早速ゲームを始めることにした。
長い説明の後にいきなり女の人の顔がどアップで現れた。
おいおい。聞いてないよ。
僕はそう思った。
女の人の顔が消えた後は、可愛いお化けキャラを選ぶことになった。
どれも、簡素なキャラだったが、僕は1匹だけやけにリアルなキャラがいることに気がついた。
気持ち悪いなぁと思いつつも僕はそのキャラを選んでしまった。
選んだあとは小部屋に移り、お化けがうろうろしていた。
お化けは普通に動き回り時たま姿を消した。
その様子を僕は20分ほど見ていたがあることに気づいた。
「このキャラ美代ちゃんに似てる・・・」
美代ちゃんとは先月引っ越した女の子だ。
誰よりも早く新しいゲームを持っており、このゲームもクラスで1番早く買っていた。
それから、食べ物を与えたり服を与えたりしていたが、親がそろそろゲームをやめろというので仕方なくセーブした。
その日の夜。
「……君」
か細い声が聞こえ起き上がると、美代ちゃんが立っていた。
美代ちゃんは僕に笑いかけこういった。
「……君も、おいで」
「どこへ?」
でも、その答えを聞く前に僕は引きずり込まれてしまった。
「なぁ。知ってるか?」
「何を?」
「呪いのゲームのこと」
「呪いのゲーム?」
「あるゲームを女の子が買ったんだって。でも、帰る途中で死んで、そのゲームだけどこかへ消えたんだって。で、ある男の子がそれを買って行方不明になったらしいよ」
「ちょ、マジ怖いじゃんかそれ」
男の子2人はそんなことを話しながら歩いていった。
もしかしたらあなたのゲームも……
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