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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 怪談話 ( No.46 )
- 日時: 2011/08/10 17:46
- 名前: 夜湖 (ID: jbrtekHj)
初めまして、夜湖(よこ)と申します。
怖い話が沢山ですね。特に16話が怖かったです。
イベントに参加させていただきます!
「真夜中のテレビ」(オリジナル)
Aさんの家のテレビは、よく壊れます。
画面に色がつかなくなったり、画面が細くなったり、突然砂嵐の画面になったり。
ある日、Aさんは不思議な夢を見ました。
家族皆でテレビを見ていて、突然砂嵐の画面になったのです。
父は「いつものことか」と言って、チャンネルを変えようとリモコンを持ちました。
すると、時間が止まったかのように、皆の動きが止まったのです。
扇風機も止まり、弟が投げたクッションも空中で止まっていました。
ただ1つ止まらなかったのが、Aさんとテレビでした。
テレビの砂嵐の音を耳に、Aさんは皆に声をかけました。
しかし何も反応がありません。
その時、テレビの画面に1人の少女が現れました。
砂嵐の音が消えると同時に、Aさんは目を覚ましました。
時計を見ると、午前2時。
Aさんは喉が渇いていたので、1階へ行きました。
リビングに入ると、テレビがついていました。
砂嵐の画面で、中心に何かがあります。
Aさんはテレビを消そうと近づくと、中心の物の正体がわかりました。
それは1人の少女。夢と同じ少女でした。
Aさんは怖くなって自分の部屋に戻ろうとしました。
その時。テレビの中の少女が、一言呟きました。
「…ね…ちゃん。ここは暗くて怖い。一緒に来て…。」
少女の手がテレビから出て来て、Aさんを掴みました。
そしてAさんは引きずり込まれ…テレビの中へと消えて行きました。
それからAさんを見た人はいません。
テレビの中の少女は、2年前の地震でテレビの下敷きになって亡くなったAさんの妹だそうです…。
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