ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 気まぐれストリートファイト 返信100とかウソダロ ( No.107 )
- 日時: 2011/09/06 19:00
- 名前: 白樫 ◆fd.I9FACIE (ID: 74hicH8q)
- 参照: 名前変えました。
=第35話 酔拳と先丈 第3回戦始動=
「本日の最終試合!先ずは此方!腰の甘酒が今日も美味!ノンアルコー」
「異名言うなや!」
「解かりましたよ〜…続いては此方!華麗に優しく敵を包み倒す女神!月下美人 ヤーマ選手!」
「………。」
「相手また女かいな…。」
「それでは始めます!レディーファイト!」
合図の音が響く。
その少し後にヤーマはゆっくりと近づいてくる。
「おまはんも女子なのによう二回戦まで突破したな〜。だけど此処で退場」
「遅い。」
無駄口を叩く仁三郎にヤーマの鉄拳が炸裂する。
しかし、仁三郎は余裕の表情な上に最低限の動きで軽く避けたのだ。
「何が如何遅いか説明してもらえへんか?」
「なっ…!」
「本当の速さっつうのはな…こういうモンなんやで!」
そういうとヤーマの背後に一瞬で回り、後頭部に空手チョップを喰らわせる。
「くっ………。」
「どやっ?解かったかいな。」
ヤーマは今の一撃で気絶しており、返事は帰ってくることは無かった、
「おっと、ちょっと強くやりすぎたわ…。」
「勝負アリ!勝者 仁三郎選手!」
早くも勝負が付いてしまった第2回戦最終試合。
「あの野郎…なんて腕だよ…。」
「流石全世界。相当な腕前の人が集まりますね。」
改めて世界の強大さを知ったレオン達。
そして第2回戦はコレにて幕を閉じた。
翌日…。
「おはようございます!それでは本日は第3回戦!張り切ってまいりましょう!先ず最初の試合は此方!先丈選手VS明選手!」
「………。」
「まずいな…気合入れていけよ!」
メイは動揺しながらも舞台に赴く。
そして…。
「本日一発目の勝負は此方!幽霊すら味方につける霊感女王!冥界の送り人 明月霊選手!」
「ダメもとアルよ!」
「対するは此方!本大会最有力優勝候補の1人にして少林寺拳法の全てを習得した男!白虎 法先丈選手!」
「………。」
「それでは開始します!レディーファイト!」
開始の合図とともに腕に5体の霊を籠める。
「冥界破砕拳!」
そしてその拳を先丈に向けて振るう。
しかし、先丈はそれを回避。
「少林寺拳法仁王拳 流水蹴!」
強烈な膝蹴りを見舞う。
まともに喰らったメイはよろけ、それを期に先丈はラッシュを見舞う。
「はぅっ………。」
「女だからといって手加減すると思ってたのか?」
「そう思って………ないアルよ!」
ラッシュを仕掛ける先丈にカウンターナックル(霊8体分)を当てた。
さすがの先丈もコレには苦痛の表情を見せる。
「…っ…。」
「まだまだぁ!」
そして逆にラッシュを仕掛けるメイ。
しかし。
「少林寺拳法仁王拳 突天三!」
そのラッシュをも防御し、蹴りを見舞う。
「流石最有力優勝候補。メイ選手の攻撃を全く受け付けません。」
「けっ、それが自信過剰の原因ね。」
先刻の事があって非常に先丈を嫌っている様子を見せる累加。
その間にも先丈は次々とラッシュを決めてゆく。
「所詮その程度だな!」
「(くっ…こうなったらアレしか…。)」
ラッシュを受け続けるメイは先丈に気付かれないように腕に30体もの霊を籠め始める。
「はぁ…時間の無駄だったな…この一撃で決めてやろう!」
そして先丈は間合いを離した後、一気に接近。
「少林寺拳法龍王拳 小手抜!」
強烈な拳を放つ。
しかし、メイはそれを待っていたのだ。
「今アル!奥義 天罰!」
霊を籠めた拳を渾身の力を籠めて振るい、先丈の拳とぶつかり合う。
しばらく鍔迫り合いが続き、そして両者が力をさらに籠めて煙が上がった。
「み、見えません!勝負は付いているのでしょうか!?」
「う〜ん…んっ?晴れてきた。」
煙が晴れた先には倒れているメイ、そして何事も無かったかのように立っている先丈の姿だった。
「しょ、勝負アリ!勝者 法先丈選手!」
その声を聞いた後、先丈は静かに場を後にする。
メイは相当な傷を負ったようですぐさまタンカに運ばれた。
「あの野郎…なんて奴だ…。」
客席で見ていたレオン達もその様子を見ていて冷や汗が止まらない状態であった。
その頃、舞台を後にした先丈は。
「くっ…。」
右手を押さえている先丈。
どうやらメイの天罰が聞いたのだろう。
「くそっ…此処から先に支障が出そうだな…。」
そうブツブツといいながら先丈は客席への廊下を歩いていった。
=第35話 完=