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Re: 気まぐれストリートファイト オリキャラ&コメ募集中 ( No.26 )
日時: 2011/05/13 18:59
名前: 青銅 (ID: nRQAR95g)

〜第6話 レオンの弟子=タカのライバル?〜

いつもどおり修行に励むレオンとタカ。

「ねぇ兄貴。先刻の喧嘩狩りってどういう組織なんですかね?」
「さぁな。だけど間違いなく敵だろうよ。」

修行の最中にこの間の喧嘩狩りの話をする2人。

「・・・ロンさん、大丈夫ですかね?」
「大丈夫だろ。アイツは。」

そういってまた黙々と修行に励む。
その時だった。

「・・・こそこそ隠れてないで出てきな。」
「はいっ?」

レオンがそういうと近くの物陰からヘッドホンをつけ、手にスケッチブックを持っている少年が現れた。
するとレオンは驚いた。

「お、お前確か俺と戦った・・・。」
「・・・・・。」

彼は昔、レオンと戦った事があったのだ。
ちなみに結果は勿論レオンの勝ち。
レオンは彼に問う。

「リベンジに着たのか?」
「・・・・・。」
「お礼参りか?」
「・・・・・。」
「何か言えやコラ。」

レオンの質問攻めに全く動じない少年。
すると少年はスケッチブックを取りだして何かを書いて行く。

「『お久しぶりです。紫庵です。』」
「(相変わらず筆談かぁ〜・・・。)」

苦虫を噛み潰したかのような表情を浮かべてその文を見る。
そして紫庵はもう一度スケッチブックに何かを書き始める。

「『僕はあなたと一度試合をしたことがあります。その強さを目の当たりにして憧れを持ちました。どうかボクを弟子にしてください!』」

マジの顔でその文を見せる紫庵。
レオンとタカは・・・。

「(で、弟子入り!?)」
「(兄貴、どうするんですか?)」
「(俺、舎弟なら歓迎だけど弟子なんて考えた事もねぇよ!)」
「(なら、そういってみては?)」

こそこそ話した後、レオンは紫庵に言う。

「あのなー、俺、弟子取れるほど暇じゃないんだよ。また暇が出来たらわかるけどよ。」

残念そうな顔で言うレオン。
紫庵はスケッチブックにこう書いた。

「『やっぱり大したことはないんですね。』」
「殴るぞコラ。」

その文字を見て顔をこわばらせるレオン。
確実に一歩も引かない紫庵。

「しょうがねぇ・・・タカを倒したらいいぞ。」
「はいっ!?」
「(どうせ負けないんだ・・・相手して来い。)」
「で、では・・・。」

そしてタカと紫庵は前に出る。

「よ〜し、そんじゃはじめ。」

開始と同時に紫庵は鉄の棒を取り出して突く。
タカはそれを怪力で受け止め、そのまま棒を縦にして紫庵を持ち上げる。

「『うわっ!?』」
「さすがタカ。怪力自慢。」

そのままタカは棒を地面に叩きつけ、紫庵も同時に地面に叩きつけられる。
紫庵は棒にしがみついてタカのほうまで芋虫のように寄ってくる。

「うわっ、凄い執念です・・・。」

そのまま棒を離して紫庵も落とす。
紫庵は起き上がって棒を持つと今度は棒高跳びのように棒を利用して飛ぶ。

「と、飛んだ!?」
「『必殺!高飛びキィーーーーーーーック!!!』」

器用にもその状態で文字を書いて見せる紫庵。
しかし、タカは足を掴むとそのまま投げ飛ばす。

「『あいたぁ!』」
「どうだ!見たかお前!タカは投げ技の達人なんだ!」

吹き飛ばされた方向を見てレオンはそういう。
しかし、紫庵は起き上がると再び向かってくる。
そして次々と突きを放った。

「おっと・・・。」

次々とかわす。
しかし、突きはすべてフェイントで会ったようで突きに気を取られたタカは直後の叩きつけに当たってしまう。

「はうぁっ!」

そのまま間髪いれずに突きの連発を放ち、さらに肘うちや頭突きも押収した。

「うわっ・・・破天荒なもんだぜ・・・。」

複雑な表情で戦いを見守るレオン。
形に囚われない攻撃に苦戦するタカ。
そして紫庵は棒を再び構える。

「『行くぞぉ!紫庵究極奥義 ハイパーミラクルえぇ〜っと・・・クラッーシュ!!!』」

かっこよく決めたいけれども名前が思い浮かばず、要するに普通の叩きつけを繰り出す紫庵。
しかし、簡単に白刃取りにされ、棒ごと引き寄せられる。

「『わっ!?』」
「言っておきますが滅茶苦茶な我流拳法に負けるボクではございません・・・!はぁっ!」

そのままタカは紫庵の腕を掴み、それを肩に乗せた。

「相撲38手の奥義 一本背負い!」

そのまま背負い投げのごとくに投げ飛ばし、紫庵はダウン。
痙攣を起こす。

「勝負アリ。タカ勝利。」

レオンが勝利宣言すればタカは紫庵を(無理やり)起こす。
紫庵はがっかりした表情を浮かべた。
しかし、レオンは声をかける。

「お前、なかなか強くなったじゃん。無茶苦茶な我流であそこまで成長するなんて。」
「『レオンさん・・・。』」
「俺とお前はもう友達だぜ!これからも一緒にバトろうぜ!」
「『レオン先生〜!!!』」

紫庵はレオンに抱きつく。
新しい仲間の誕生でコンビからトリオになった。
これからどうなる事やらだ。

〜第6話 完〜