ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 気まぐれストリートファイト オリキャラ&コメ募集中 ( No.31 )
- 日時: 2011/05/01 22:47
- 名前: 青銅 (ID: zXyKVICa)
〜第8話 再戦 レオンVSロン〜
レオンとロン。
2人の戦いは始まった。
構えた状態で動かない。
いや、動けないのだ。
レオンはロンの寸頸を、ロンはレオンのパンチの威力を恐れているからだ。
「・・・・・。」
「・・・・・。」
まだ動く気配の見えない両者。
その沈黙を先に破ったのはレオンだ。
「くらいな!四六拳!」
まずは牽制にパンチの連打を放つ。
しかし、ロンは後退してかわす。
それを見てレオンはさらに攻撃を続ける。
「前より実力は上がってるな・・・だけど!」
「・・・・・!」
ロンは背後の壁によって後ろへ下がれなくなった。
レオンはそれをチャンスといわんばかりに先ほどよりも強力で且つ速い拳を放つ。
しかし、ロンは焦らずにその拳を的確にかわして行く。
そしてロンはレオンの懐に入る。
「裡門頂肘!」
腹部に肘打ちを決めるロン。
ダメージを受けるレオンだがその顔には笑みが出ていた。
「もらったぁ!鉄沙掌!」
強烈な掌底打ちをロンの胸に目掛けて繰り出した。
それを食らったロンはすぐさま距離をとる。
「貴様も以前より実力が上がってるな・・・。」
「へへっ・・・だけどまだまだ本気じゃねぇぞ!」
「こっちもだ!」
そうして両者接近すると激しい拳の打ち合いを始めた。
ロンはレオンの拳を防御し、レオンもまたロンの拳を防御する。
それを繰り返す。
「『何て勝負だ・・・僕達の戦いとはわけが違う・・・。』」
「この勝負・・・目をそらす事など出来ませんね・・・。」
遠くから双眼鏡で観戦している3人。
「あぁ、ロン様・・・。」
「兄貴・・・。」
「『レオン先生・・・。』」
それぞれの人物を応援する。
一方、レオンとロンは互角の勝負を繰り広げる。
「五十路連拳!」
「八極連環拳!」
互いに拳の連打を放つ。
お互いに何発か当たる。
しかし、お互いに怯む事も無く、ただただ拳の連打を放った。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・やっぱりお前の拳はきくな・・・。」
「・・・貴様も同様だ・・・。」
「だけどまだだ!テメェの実力を堪能するぜ!」
「勿論だ!」
そして再び拳の連打を放つ両者。
もはや彼らにガードと言う物は必要ない。
相手の全力の拳を受け、自分の全力の拳を食らわせる。
そして既に体力は限界にまで達してきたレオンとロン。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・そろそろ限界だな・・・。」
「あぁ・・・。」
「なぁオイ・・・お前の全身全霊の拳・・・放てるか・・・?」
「勿論だ・・・貴様も・・・全力で来い!」
レオンとロンは自分の拳だけでなく全身まで力をこめる。
そして両者は互いに走り出した。
「六合拳!」
「鉄山靠!」
互いに拳と体当たりを放つ両者。
そしてぶつかる技と技。
その威力に両者共に吹き飛んだ。
「へっ・・・やっぱり・・・凄い威力だったぜ・・・。」
「貴様・・・もな・・・。」
そして両者は気を失う。
駆け寄る3人。
「ロン様!」
「兄貴!」
「『レオン先生!』」
レオンとロンの肩を担ぐ3人は近くのバーで治療を始めた。
数分後。
「イテテ・・・ここは・・・。」
「俺は・・・どうなっていた・・・。」
「ロン様!目が覚めましたか!」
「何とかな・・・。」
「おいタカ!今の勝負は如何だった!」
「あの勝負は・・・引き分けでした・・・。」
それを聞いたレオンとロンは残念そうな表情を浮かべた。
しかし、その直後に両者共に笑みを浮かべた。
「兄貴?」
「ヘヘッ・・・良い勝負だったぜ!」
「ふっ・・・こんな気になるのは初めてだな・・・お前もなかなかだったぞ・・・。」
そしてレオンとロンは互いの健闘を称え、握手を交わした。
「兄貴・・・。」
「ロン様・・・。」
タカとリイフェンはその光景をじっと見つめ、紫庵に限っては涙を流していた。
「だが貴様に負けたわけではない。不覚を取っただけだ。次こそは負けぬぞ。」
「なっ!面白ぇ!次こそは負けねぇぞ!」
「おやおや・・・ライバル精神むき出しですね・・・。」
両者口ゲンカをするも、その表情は笑顔だった。
よっぽどあの戦いが楽しかったのだろう。
「俺は帰るとしよう・・・レオン、次は必ず倒して見せよう。」
「上等だぜ。その時はまた全力で行くぜ!ロン!」
「フッ・・・リイフェン、行くぞ。今日は広東麺をいただくとする・・・。」
「はぁ〜い、お任せくださ〜い♪」
そしてロンは去っていった。
「オレ達も行くか!タカ!紫庵!」
「了解です!」
『解かりました!』
レオンも去っていった。
「そんじゃ傷が治ったら修行だ修行!」
「相変わらずですね〜。」
「『だけどそれがいつものレオン先生だから!』」
相変わらずレオンは修行をするつもりだ。
今度こそ決着を付ける為に。
その頃、とある場所。
「君達、時は来た。」
「「「「ハイッ。」」」」
「我々の目的に邪魔な害虫達を駆除する。いいか!必ず成功させるのだ!」
「「「「ハイッ。」」」」
「我らが喧嘩狩り、出撃だ!」
遂に動き出す喧嘩狩り集団。
レオン達の運命はいかに・・・。
〜第8話 完〜