ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 気まぐれストリートファイト オリキャラ&コメ募集中 ( No.5 )
- 日時: 2011/04/26 20:55
- 名前: 青銅 (ID: zXyKVICa)
〜第2話 武器の存在も悪く無い〜
レオン達がいるのは、地下街のとあるバー。
バーといっても酒なんて置いていない不思議なバー。
そこの机でレオンとタカ、そして後1名、長い白髪の男がポーカーフェイスをやっていた。
「ほらよっ。勝負。」
「ワンペアです。」
「・・・ツーペア・・・。」
タカと男はトランプを前に出す。
それを見たレオンは笑みを浮かべた。
「この勝負・・・勝ったぁ!」
レオンもトランプを出した。
スペードの5、ダイヤの5、クローバーの5、ハートの5、そしてジョーカーが並んだ。
「こ、これは!」
「ファイブ・オブ・ア・カインドだぜ!」
見事に勝利したレオン。
驚いたような表情のタカと白髪の男。
「んなわけでこの金はもらうぜ。」
そういって金に手をかける。
そのときだった。
「・・・ハッ!」
白髪の男はその腰に下げていた物を振るう。
「ぐはぁっ!」
「タカ!」
レオンは間一髪しゃがんで避けた。
しかし、タカは気持ちいいくらい見事にそれに当たってしまう。
「・・・外したか・・・。」
「テメェ・・・それ木刀だな・・・で、何でそれ振るった!」
「・・・イカサマをしたな・・・。」
男はそういうと、再び木刀を構える。
「妙な言いがかりしやがって・・・。」
「言いがかりではない・・・本気だ・・・。」
「いいじゃねぇか・・・表出ろ!」
そして白髪の男とレオン、そしてタカは外へ出る。
いつもどおりに客を呼び寄せるタカ。
レオンと白髪の男は物凄い形相でにらみ合っていた。
「ハイ、準備OKですね?」
「勿論よ!」
「・・・いつでも・・・。」
「それでは、始め!」
開始と同時にレオンは相手に殴りかかる。
しかし、男は腰の木刀に手をかける。
「漣流斬人抜刀術・・・閃切り!」
「おぉうっ!?」
高速で男は木刀を振るう。
レオンは見事に当たってしまった。
「いてて・・・早ぇな・・・。」
「拙者の抜刀術・・・貴様ごときでは見切れぬ・・・。」
そういうと再び構えを取る。
レオンも警戒して防御の構えを取った。
「漣流斬人抜刀術・・・乱切り!」
目にも留まらない速さで木刀を連続で振るう。
「何時まで・・・持つか・・・。」
「(くっ・・・なんて速さだ・・・)」
その速さの前に、完全に防戦一方のレオン。
しかし、レオンは無理やり防御の構えで前進する。
「・・・!」
「もらったぁ!」
男にパンチをかますレオン。
しかし、男は攻撃をやめ、木刀で防御をする。
「・・・なかなかやる・・・。」
それを聞いたレオンは残念そうな顔をして間合いを離した。
「ちぇっ・・・あと少しだったのによ・・・しかたねぇ。」
そういうとレオンは背中に手を回す。
その行動を不審に感じた男は、木刀を腰に戻す。
先ほどの斬人抜刀術をやるつもりであろう。
「怪しい・・・早期決着をさせてもらう・・・。」
「やってみな。」
そして男はまっすぐに突進していき、腰の木刀を抜く。
「漣流斬人抜刀術 疾風の型!」
居合と見せかけて抜刀した状態で切りかかる。
しかし、その木刀はレオンが手にした何かに防がれる。
「お、おぬし・・・それは・・・。」
レオンが持っていたのは・・・ヌンチャクだった。
「やっぱり武器の渋さもなかなか捨てきれねぇな・・・。」
「ヌンチャク術・・・ふっ・・・貴様、そんなもので俺は倒せぬ・・・。」
「やってみな。武器VS武器ならオレのほうが分があるぜ。」
その挑発に乗ったかのように男は剣を再び腰に戻す。
レオンもヌンチャクを構えた。
「行くぞ・・・漣流斬人抜刀術・・・閃切り!」
再び高速の居合を繰り出す。
しかし、レオンはそのヌンチャクを振るうと鎖の部分で上手く絡め、木刀を動けなくさせた。
「な、何と・・・!」
「武器術だけじゃなくて徒手空拳も習っときな・・・。」
そしてレオンはその拳を構える。
「擢脚翻子拳奥義 鑽打!!!」
その状態で接近すればアッパーカットを繰り出し、相手を吹き飛ばす。
「む、無念なり・・・。」
男は気絶した。
「オレの勝利だぜ。」
「今日もやりましたね。」
観客から投げられた小銭を拾い集めるタカ。
そしてその場を去るレオン。
その後を追ったタカ。
「あ〜、イテテ・・・武器で殴られるとやっぱり痛ぇ・・・。」
「まぁ、木刀ですからねぇ・・・。」
やっぱりそれなりにダメージを食らっていたレオンであった。
〜第2話 完〜