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- Re: 気まぐれストリートファイト オリキャラ募集&参照100突破! ( No.55 )
- 日時: 2011/07/13 16:01
- 名前: 青銅 (ID: 74hicH8q)
〜第17話 吼える獅子、電光石火の必殺技〜
「これが幻獣門最後の対決だな・・・。」
中に入っていったレオン。
相変わらず暗いままだ。
「あいつらこんな暗い場所で戦ってたのか?」
「そんなわけねぇ・・・。」
「誰だ!?」
レオンは声のするほうをむくと電気がつく。
そこには一人の男が立っていた。
「俺は黒豹の驫木こと驫木 好摩。正来様の命令により、テメェをここで始末するぜ。」
「面白ぇ。やってやろうじゃねぇか。」
構える両者。
その時、またしても横から小五郎が現れる。
「さぁさぁ始まりました、幻獣門最終試合!青コーナー、灼熱の魂と情熱的な性格の漢!烈火の獅子 レオン・アルファード選手!」
「へへっ、やっぱ気分がでるな。」
「赤コーナー、幻獣門最強にて正来様の忠実なる部下!黒豹の驫木こと驫木好摩選手!試合開始!」
やっぱりそそくさと去る小五郎。
そしてそれと同時にレオンは駆ける。
「先手はもらったぜ!四六拳!」
拳の連打を放つレオン。
しかし、ジンはそれを容易に避けるとレオンの胸倉を掴み、足を刈り倒す。
「イテッ!くっ!」
転ばされるも上体を立て直し、間合いを離す。
「テメェその技、蔡莫拳だな!」
「いかにも。」
驫木はその一言を言うと一気に間合いを詰める。
レオンも一瞬驚きを見せながらも構えを取る。
「行くぞライオン。車鞭手!」
「こっちもだ!鉄沙掌!」
鞭の様にしなる拳とレオンには珍しい掌底打ちがぶつかり合う。
互いに互角の威力であり両者下がる。
「くっ・・・なかなかやるな・・・だが!軟車手!」
また間合いをつめて突きを放つ驫木。
レオンはそれをかわすと再び鉄沙掌を放った。
「下らぬ・・・ハッ!」
鉄沙掌を手首を掴む事によって防ぐ。
「ナンだと!?」
「その程度か!四尖!」
驚きを隠せないレオンに貫手を放つ。
レオンはまともに食らってしまい、吹き飛ぶ。
「イテッ!やっぱり一筋縄じゃな・・・。」
そういうとレオンは立ち上がり、技の構えを取る。
そう、六合拳だ。
「こうなりゃ一撃で決めるか・・・行くぜっ!」
「来たか・・・やってみろ。それで俺が倒せるのならな。」
「良い度胸してるじゃねぇか・・・やってやるぜ!」
そして一気に接近して拳を振り上げる。
驫木は何を思ったのか、両手を広げて無防備に構える。
「行くぞぉ!六合拳!」
そしてその拳を振るうレオン。
その時だった。
「はぁぁ・・・食力!」
そう叫ぶとレオンの体のオーラが驫木に吸収されてゆく。
レオンの六合拳は威力を失い、驫木の腹にポンッと当たるだけ。
その後、レオンは力無く倒れてしまった。
「なっ・・・力が・・・!」
「これが蔡莫拳の奥義『食力』だ。貴様の力、吸い取らせてもらったぞ。」
そういうと倒れているレオンに蹴りを入れる。
するとレオンは一気に壁まで吹き飛ばされた。
「がはっ・・・!」
「力を吸い取るということは貴様の力を手に入れたのも当然だ。ちなみにこれは序の口だぞ。」
そう言うとマウントポジションをとり、レオンを殴ってゆく。
「ぐっ!がはっ!」
「さて、どのくらいでタヒぬか見ものだな。」
次々とパンチを決めてゆく驫木。
力を失ったレオンは無抵抗に殴られてゆく。
一方、外では。
「『先生が・・・あんなにまで・・・。』」
「・・・・・。」
その光景に嘆く仲間達。
「くそっ!旦那もこれまでか・・・!」
「よくやったでござるよ・・・。」
「そうアルね・・・。」
次々と諦めの台詞を吐く者が現れる。
しかし、その中で一人、モニターの前に駆け寄り、叫ぶ男が居た。
「兄貴はそんな男じゃないっす!そんなに簡単にやられるわけが無いです!」
そう、その男はタカ。
どんなにレオンが窮地にたとうが、タカは応援を続ける。
その時だ。
「タカ君の言うとおりです!早く立ち上がってください!」
「『そ、そうですそうです!自分が先生と戦った時はそんな情けない姿見せなかったでしょう!早く本気を出してください!』」
「貴様は俺が倒す男だぞ!そんなのに苦戦するとは、貴様はその程度の男だったのか!」
それに便乗して諦めムードだった紫庵やクララ、さらにロンも応援を始める。
すると次々とモニターに向かって応援の言葉を叫び始める。
一方、内部では。
「くっ・・・何故だか外が騒がしい・・・俺は煩いのは嫌いでな・・・!」
「そうかい・・・俺は嫌いじゃねぇぞ・・・!」
「なっ!」
力を取られたはずのレオンはマウント状態から力ずくで起き上がろうとしている。
それに驚く驫木は必死に押さえ込もうとした。
「その程度で俺が・・・抑えられると思ってんじゃねぇ!!!!!」
「ぐわぁっ!?」
レオンは一気に起き上がって弾き飛ばした。
思いっきり吹き飛ばされる驫木。
「くっ・・・何故だ!力は全て吸い取ったはず!」
「俺の力は無限に発生するんだよ!吸い取りきれると思うな!」
そういうと一気に接近して行き、四六拳を放つ。
驫木は対処をするが防ぎきれず、壁まで吹き飛ぶ。
「ぐっ!」
「ほらよっ!八歩槌!」
強烈な鉄槌打ちを放つレオン。
驫木はそれをまともに食らってしまう。
「ぐぁっ!くそっ!こうなったら!」
間合いを離した驫木は跳躍して、拳を構える。
「究極奥義 虎鷹双形!」
跳躍した状態でその拳を放つ驫木。
一方のレオンは。
「いいぜ・・・あの技・・・やってやるぜ!」
そういうとレオンは拳を引いて構え、その拳に力をこめてゆく。
「硬槌拳!!!」
凄まじいパワーでアッパーカットを放った。
その技は驫木の技と一瞬ぶつかる。
しかし、その威力の高さに驫木の技は成す統べなく弾かれ、驫木は吹き飛んだ。
「ぐあぁぁ!」
そのまま驫木は気を失った。
その時、横から小五郎が出てくる。
「・・・勝負アリ!勝者、レオン選手!」
「っしゃぁ!如何だ!」
ガッツポーズを見せるレオン。
その後、門から出てきたら・・・。
「兄貴ぃ!!!」
「『先生〜!!!』」
タカと紫庵から熱い祝福を受けるレオン。
「お前ら!勝って来たぜ!」
「さすが兄貴です!」
笑顔で答えるレオン。
「ふっ・・・さすが、お前だな・・・。」
ロンも今回は笑みを見せる。
その後、周りから胴上げの祝福を受ける。
その時。
『どうやら幻獣門を破ったようだな・・・。』
「「「「「正来!!!」」」」」
『いいじゃないか・・・くぐるが良い・・・私が始末してやろう・・・。』
「上等だぜ!行くぜ!お前ら!」
「勿論です!」
そして幻獣門の出口へと向かうレオン達。
「ふふふ・・・やっと忌まわしいファイター共を片付けられる・・・気分は如何だね?ロア君。」
「くっ・・・正来・・・!」
拘束されたロアに語りかける正来。
思いっきり正来をにらむロア。
「コイツラを始末したときに君を今度こそ始末しよう。楽しみにな。」
「くそっ・・・。」
今は只、正来の言葉を聴くことしか出来ないロア。
屈辱にまみれた表情だった。
その頃。
「・・・・・。」
ある部屋で龍玖は佇む。
「まだだ・・・ヤツを倒すのはな・・・。」
龍玖は何を考えているのだろうか。
そして龍玖はその部屋を去り、正来の部屋に行った。
「正来様、ここは俺もオトモします。」
「龍玖か・・・お前は別にいい・・・私の戦いに助太刀などいらぬ・・・もっとも、君は出世したいだけであろう?さっさとこの部屋から出てゆくが良い。」
「・・・はっ。」
そういうと再び元の部屋に戻っていった。
〜第17話 完〜