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Re: 気まぐれストリートファイト オリキャラ募集&参照100突破! ( No.63 )
日時: 2011/05/18 19:08
名前: 青銅 (ID: saz7BosX)

〜第19話 全世界武道大会開幕!レオン達よ、香港へ飛べ!〜

正来の野望が阻止されてから3ヶ月の月日がたった。
レオン達は相変わらずストリートファイトに明け暮れていた。

「四六拳!」
「あぐがっ!」

レオンの必殺技が決まり、レオンの相手であるファイターはダウン。
本日もレオンの快勝である。

「勝負あり!」
「『今日も先生の余裕の勝利ですね。』」
「まぁな!」

そういってタカ、紫庵と共に去って行こうとする。
その時だった。

「もしもし、其処のお方たち。」
「んっ?誰だ?」

レオンはその声のする方向を向く。
其処にはレオン達より年配の一人の男性が立っていた。

「私は布玉と申す物です。あなた方3名にこれを渡しに来ました。」
「んっ?どうも。」
「後は内容を見てくれれば解かります。では、これにて。」

そう言うと男は去っていった。

「何なんだ?一体。」
「さぁ・・・。」
「『まぁ見ましょう見ましょう。』」

男の事など人事に感じている紫庵は早速封筒を空けて中身を見る。
すると紫庵は驚いた様子でその内容を見ている。

「何だ?どうした?」
「『あけてみれば解かります。』」

レオンは紫庵の言うとおりにその封を開けて中の手紙を見てみる。
そこに書かれていたのは・・・。

「あ、兄貴・・・これって・・・。」
「えっ?はっ?う、ウソだろ!?全世界武道大会!?」

その内容は3人とも同じ。
全世界武道大会への参加招待状だったのだ。

「お前ら・・・遂にこの日が来たんだな・・・遂にオレ達も世界の凄いヤツらと・・・うぉぉぉぉ!!!!!」
「兄貴〜!!!」
「先生〜!!!」

歓喜のあまり涙まで流して喜ぶレオン達。

「さて・・・喜ぶのもそれくらいにして・・・お前ら!早速特訓だ!世界に通用するためには今のままじゃダメだ!今までの一億倍の特訓だ!」
「勿論です!」
「『はいっす!』」

間合いを一旦離してその直後に突っ込んでくるレオン。
それに果敢に立ち向かうタカ&紫庵。
激しい殴り合いを繰り広げる3人。

「テメェラ!もっと全力出せ!」
「言われなくとも!」

殴りに殴り続けるレオン達。
3日間、それが続いた。
恐らく実戦訓練なのだろうか。

「ぜぇ・・・ぜぇ・・・まだだ・・・。」
「も、勿論です・・・。」
「『ちょっとキツイっす・・・。』」
「バカヤロウ・・・休憩なんてしてられるか・・・お前ら・・・アイツも恐らく・・・いや、絶対出るはずだ・・・。」
「アイツって・・・もしかしてロンさん・・・?」
「当たり前よ・・・。」

そう、レオンにはロンを超えると言う目標がある。
そのロンは・・・。

「・・・レオン・・・俺はこの大会で・・・貴様を今度こそ・・・!」

ロンもレオン達と同じく修行に没頭している。
レオンの言っている通り彼も大会に参加招待されていたのだ。

「ロン様・・・少しお休みに・・・。」
「いや、ヤツに勝つには休憩などと言う物は・・・!」

ロン自身もレオンを超える目標を持つ。
お互い互角の実力を持つ者通し、同じ目標を立てている。
今回の大会で今度こそ決着をつけるつもりだ。

「だから・・・絶対に負けねぇ為に・・・もう一回やるぞ!!!」
「了解です・・・!!!」

そして再び殴り合いを続けるレオン達。
その修行が何日も何日も続いた。
そして時は来た。
全世界武道大会の開催日が!
レオン一行は空港に来ていた。

「香港で開催するんですか・・・なかなか遠いですね・・・。」
「『まぁ、世界だからどこも同じでしょ。』」
「よしっ・・・行くぜ!」
「ちょっと待ってクレよ!」

レオン達が振り向くと、其処にはかつて共に戦った仲間達が集まっていた。

「お前らも招待されたのか。ロアもその傷治ったか?」
「まぁな・・・これから第2の人生を歩んでゆく・・・。」
「それにオレ達が招待されないとな!」
「クララさんも。」
「努力した甲斐アリです♪」

思い思いに雑談を交わす

「そういえば・・・ロンとか言う奴は何処アルか?」
「あいつの事だ・・・一足速めに香港に行っただろうな・・・。」
「そうかそうか。じゃあ早速。」

お先に飛行機に乗り込む健吾&総の凸凹コンビ。
それを期に次々と入り込む。

























そして・・・。

「香港到着だぜ!」
「さすが香港だな〜。さて、蟹を」
「それは上海でござろう!それより受付でござるよ!受付!」

受付会場へ向かう総。
それに続く全員。
そして受付を済ませたレオン達は会場のパーティー会場に居た。

「うん、美味い。さすが蟹。」
「(蟹好きでござるな〜・・・。)」
「(あんなのほっとけ。)」

総を宥めるレオン。
その時だった。

「おいコラ!」
「わぁぁ!?」
「んっ?何だ?」

別の場所でコアラの顔をした大男と参加者の一人が騒ぎが起こしていた。
レオン達は高見の見物とばかりにその様子を見ていた。

「な、何だ!?ナンのようだ!?」
「運が悪いな。お前らファイターだろぉ?俺は『ルーキーキラー』の異名持っててな・・・テメェラこのニードルサックの餌食にしてやるぜ!」

棘の付いたメリケンサックを取り出すコアラ顔の大男。
それを見て怯える参加者。

「じゃーなー。始まる前に脱落者が」

その時、何処かから生きた蟹が飛んでくる。
その蟹は大男の後頭部を挟み込んだのだ。

「イデデデデ!な、何だ!?誰だ!!!蟹飛ばしたやつは!!!」

怒り狂う大男。
其処にレオン達と同じくらいの歳をした青年が出てくる。

「おっとっと・・・スマヘンな〜・・・それにしてもこの蟹活きがええで〜。どれだけ入れても酔わへん酔わへん・・・それ、今度こそ酔ってまえ〜。」
「何で香港で、しかも甘酒でズァイシュ創ってんだよ!?」

青年はどうやら甘酒でズァイシュを作っている様子だった。
そして青年は大男に寄ってくる。

「ほなワイの蟹返してくれや〜。」
「ちっ、酔っ払いが!あっち行け!」
「何やと〜コアラが〜。後ついでに甘酒持ってこんかい〜。」
「な、こ、コアラだとぉ!?」

どうやら男の逆鱗に触れた様子。
男は自分の腕についているトゲつきのメリケンサックを見せて言う。

「テメェ酔っ払いがぁ!これが目に入らねぇか!鋼鉄な上棘つきだぞコラ!」

男は怒鳴りながら寸止めでサックを振るう。
それを見て青年は自身が持ってるビンを向ける。

「おっ、やるんかコアラ。これが目に入らへんか。空やでカラ。はよ持ってこんかい。」

青年は茶化すように男に言う。
すると男は顔を強張らせて怖そうに言う。

「おい、お前。言っとくけど俺は元だけどプロの軍人だぞ?」
「あぁ〜?ワイは現役な上プロのドランカー(酔っ払い)やで〜?」
「酔っ払いにプロもアマもあるかよ!そしてこれ甘酒だろうが!タヒねぇ!」

とうとう怒り狂った男は男に向かってメリケンサックを振るう。
青年はそれを千鳥足で後退して退避。

「おっとっと・・・もらったぁ!!!」

すると青年は男の腕を掴み、一回転しながら踵落しを決めた。
男は脳天に踵落しを喰らい、気絶。

「へへっ・・・始まる前に脱落者出てもうたわい・・・。」
「スゲェな〜アイツ。」

それを見ていたレオン達はその様子に驚いていた。
そして健吾はノートパソコンを取り出して起動させる。

「OKOK。旦那、ヤツの情報掴んだぜ。」
「お〜。気が利くじゃねぇか。どんなんだ?」
「ヤツの名は『矢野 仁三郎』。オレ達と同じ日本からの参加者だ。使用武術は酔拳。異名はノンアルコールのドランカー」
「オイオイ、ちょい待ちいや。」

異名を言い終わる瞬間に仁三郎は健吾の目の前に居た。

「ワイの異名はそんなダサいのじゃないで。ワイの異名は『大蛇の仁三郎』やで!」
「・・・書いてないぞ。」
「何〜!ワイの本当の異名が書いてへんだと〜!インターネットめ!完全にワイを敵に廻したでぇ!ゆるさへん!自棄酒や!」

そういうとその場を去ってゆく仁三郎。

「何だったんだあいつ?」
「自分の異名が嫌いな様子だぜ。」
「全く・・・あんなおかしなヤツも出てるとはな・・・。」
「その声・・・ロンだな!」

レオンが振り向くと其処にはロンが佇んでいた。

「やっぱり大会に出ると思ったぜ。」
「当たり前だ。この大会で貴様と今度こそ決着をつけるつもりだからな。」
「へへっ・・・決勝で待ってるぜ!」
「決勝で当たればな・・・それ以前にヤツに気をつけるんだな。」

ロンが指を差したところをレオンが見ると、そこには僧侶の格好をした男が居た。

「あの坊主か・・・あいつは・・・。」
「この大会の優勝候補、法 先丈だ。使用武術は少林寺拳法で1000戦無敗の実力を誇る。そして異名は白虎の先丈。」
「へぇ〜。」
「俺はヤツなど眼中にない。何時でも倒せるからな。だが貴様は・・・。」
「挑発か?面白ぇ。」

笑ってその言葉を受け流すレオン。
ロンも笑みを浮かべる。
その時。

『パーティールームの皆様、試合会場に集まりください。』
「おっと時間だ・・・行かせてもらうぞ・・・。」
「あぁ。」

そして会場に向かうレオン達。
そして試合会場。

「え〜、皆様。お集まりのようで。」
「アァ!テメェ正来の所に居た実況の小五郎!」
「おや、ご存知で?あれからこっちに雇われましたので今は大会の実況者兼説明者です。そんな訳で早速始めます!」
「イキナリだな。」
「その名も『サバイバルバトル』!ルールは簡単です!今、此処に集まっている方達で本戦をかけた大乱闘をしてもらいます。そして勝ち残った人のみが本戦出場の権利を渡されます!」
「面白い。受けてたとう。」
「それでは、皆様!よろしいですか!?」

一斉にイエスの声が上がる。
全員、やる気満々である。

「それでは活きましょう!予選サバイバル大乱闘 スタートぉ!!!!!」
「よっしゃ行くぜ!!!」

そしてゴングは鳴らされ、拳士達は一斉に戦いの場へ赴いた。

〜第19話 完〜