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Re: 気まぐれストリートファイト オリキャラ募集&参照300突破! ( No.74 )
日時: 2011/06/01 18:34
名前: 青銅 (ID: XpqlmRGJ)

〜第23話 恨まれ屋ロン〜

「さぁさぁ、続いてのカードを決めましょう!ガラガラスタート!」

ガラガラを回す小五郎。
そして2つの玉が出てくる。

「決まりました!続いてのカードは村雨 崙選手VSエラドゥーラ・ドラケンスキー選手!」
「遂にロンさんの出番ですか・・・。」
「まぁ、アイツなら楽勝だろうよ。」
「まぁまぁ・・・。」

完全に余裕モードのレオン。
それをタカは真面目に見るように促す。
そして舞台に両者が出てくる。

「さぁさぁ!今回のカードはこちら!中国代表、八極拳使いのクールガイ!漆黒の狼 村雨 崙選手!」
「キャー!ロン様ー!素敵ですわー!」

舞台に上がってきたロンに激しく声援を送るリイフェン。
ロンは若干赤面しながらも表情を崩さずに舞台に佇む。

「対するはメキシコ代表、裏世界に生きる二刀流剣士!千人切り エラドゥーラ・ドラケンスキー選手!」
「へっ、色男が・・・遂にこの日が来たな・・・。」
「・・・?」

男の発した言葉にロンは不信感を覚える。

「それでは始めましょう!試合開始!」
「ヒャハハハハ!!!行くぜ行くぜぇ!!!」

合図と共に背中に背負った2本の刀を抜くエラドゥーラ。
そしてロンに向けて切りかかる。

「(太刀筋が荒いな・・・しかし、何処かで・・・)」

そう思いながらもロンはその攻撃を的確に回避し、寸頸を決める。

「うぐっ・・・!」
「おーっと!ここで得意の寸頸が決まったぁ!」
「相手の剣術の技量を見る限り、ロン選手が有利でしょうね。」

累加がそういった直後、その累加に向けて剣が飛んでくる。
紙一重で回避する累加。

「クソ女・・・妙な発言してんじゃねぇよ・・・。」
「だからって投げるのもどうかと思うよ。小五郎!」
「勿論です!客席に向けたことにより、イエローカード!後2枚で失格です!」
「チッ・・・まぁいい・・・。」

投げ返された剣を再び構えるエラドゥーラ。
ロンも構えを見せる。
そして再びエラドゥーラが間合いを詰める。

「喰らいやがれ!」

その剣の一本をロンの足元に投げつけた。
ロンは的確にそれを回避するが、その直後にエラドゥーラの切り裂きを掠ってしまう。

「・・・っ・・・なかなかやる。」
「ヒャハハ!これで連撃が終わったと思うな!」

そういうと先ほど足元に投げつけた剣を抜き、それで切り裂きにかかる。
意表を突かれたロン。
だが、ロンは焦らずに前進して寸頸を当ててその場を逃れる。

「ぐっ!やっぱりな・・・!」
「・・・思い出したぞ。」
「あっ?」

ロンは構えを崩すとエラドゥーラにそう告げる。
エラドゥーラは怒りの表情を見せつけた。

「テメェ!忘れてやがったのか!」
「おーい、ロン。知り合いか?」

レオンがロンに尋ねてくる。
ロンは返答をした。

「千人切りのエラドゥーラ・・・その昔、俺に挑戦して無様に敗北した三流剣士の名だ。」
「おぅおぅ言ってくれるじゃねぇか色男!俺はあの時とは違ぇぜ!」
「おーっと!!!此処で衝撃の事実が発覚だぁ!エラドゥーラ選手とロン選手はかつて戦った事があったとわぁぁぁ!」
「どうやら再び俺にやられに来たようだな。」

ロンはエラドゥーラにそういうと再び構えを見せる。
一方、怒りの表情を見せながらエラドゥーラも構えた。
そして両者、一気に間合いを詰める。

「コンチクショウがぁ!!!あの時はよくも俺に恥をかかせやがったなぁ!テメェは此処で引導を渡してやるぁぁぁ!!!奥義 断頭挟み切り!!!」

刀を鋏の様にしてチョキチョキと切りかかる。
しかし、その攻撃もロンの前には通じなかった。

「甘い・・・斧刃脚!」

跳躍して腹部目掛けて蹴りを放つロン。
ダウンを喫したエラドゥーラはすぐさま立ち上がろうとする。
しかし、既に目の前にロンの肘が待ち構えていた。

「やはり大したことないな・・・貴様は修練と言う物をつんでいない腕だ・・・。」
「テメェ・・・うぉぉ!!!」
「里門頂肘!!!」

エラドゥーラは剣を振るおうとしたとき、ロンの肘が的確に顔面を捉えた。
たちまちダウンするエラドゥーラ。

「勝負アリィ!!!勝者、ロン選手!」
「修練を積んでいない三流剣士に負ける俺ではない・・・。」

そして舞台を後にするロン。

「ロン様〜お疲れ様ですわ〜♪」
「・・・・・。」
「(正直、恥ずかしいだろうなぁ・・・。)」

レオンは内心そう思った。

「続いてのカード!今度は一気に全部降りましょうかね。」

ガラガラを兎に角回し続ける小五郎。
それを数えていく累加。
・・・10分後。

「それでは続いてのカードは漣 総選手V暁 大和選手!」
「・・・!」

その名前に総は反応した。

「・・・また知り合い対決か?」
「少々な・・・。」

そして舞台に上がって行く総。

「(遂に優越をつける日が来たでござるか・・・この刀にかけて、拙者は負けぬ・・・。)」

そう心に誓いながら。

〜第23話 完〜