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〜第24話　剣に秘められし思い〜

「さぁさぁ今回の対決はこの大会では珍しい剣同士の戦い!戦国時代から受け継がれて来た居合術、漣流の若き党首!疾風漣こと漣　総選手!対するは同じく戦国時代から受け継がれし長刀術、暁流の若き党首!紅蓮暁こと暁　大和選手!」
「大和殿・・・拙者と貴殿、幼き頃から張り合っていたが・・・遂に優越をつける時がきたでござるな・・・。」
「全くだ。お互い互角の実力同士、本気でやりあおうぜ。」

総と大和はお互いの武器に手をかける。

「それでは、試合開始!」

合図が終わると大和は身の丈ほどある長い刀を抜き、切りかかる。
総も間合いを詰め、居合いで切りかかった。

「合図と同時に凄まじい競り合い!解説の累加さん、これはどう思いますか?」
「なかなか難しいですね。ですがパワーなら大和選手、スピードなら総選手。状況によって勝負は決まるでしょう。」

そして両者、激しい打ち合いを始める。
一方の観客席は・・・。

「あんな長ぇ刀振り回すのかよ。相手結構やるじゃん。」
「『だけど居合いの方が強そうだな〜。まぁ自分は刀より槍派なんですけどね。』」
「元も子もねぇ発言だなオイ。」

雑談を交わすレオンと紫庵。
舞台では総と大和の打ち合いが続く。

「漣流斬人抜刀術　閃切り!」
「暁流長刀剣術　参枚卸し!」

お互い高速の連続切りを放つ。
両者、全くの互角。

「今のは本当に凄い切り合いでしたね。」
「此処まで互角だともう何がなんだかわかりませんね。」
「総、腕上げたな。以前より太刀筋が鋭くなってるぜ。」
「大和殿も同じ事・・・。」

お互いに切りあいながら称えあう両者。

「漣流　山川!」
「ぐっ!」

一瞬の居合いで切り裂く総。
先ずは大和に一太刀浴びせる事に成功する。

「やるな…だが…暁流　陽炎!」

大和も切り裂き攻撃を放つ。
そして総はその太刀の攻撃を受けてしまう。

「くっ…やはり一筋縄ではいかぬか…。」
「これで終わりじゃねぇだろ?」
「勿論でござるよ…!」

そして再び打ち合いを始める。
やがて、両者の体力も尽きてきた。

「ふぅ・・・なぁオイ、総。此処は一つ霞み切りで勝負付けねぇか?」
「…それは良いでござるな…。」

そしてお互いに構えを取る。

「客席の皆様、恐らくこの一閃で勝負はつくでしょう。」
「瞬き厳禁よ。」

小五郎と累加も客席にそう告げる。
そして両者、一気に間合いを詰める。

「漣流斬人抜刀術…極夜満月斬り!」
「暁流長刀剣術…夏至紅炎斬り!」

そしてお互いすれ違いざまに斬り先を放つ。
刹那のときが流れた。
その時、両者同時に倒れる。

「…勝負アリ!結果は引き分け!引き分けにより、両者脱落です!」
「あの総が一番最初に脱落か…。」
「4番目に優勝候補の人が最初に…。」
「『意外な展開ですね…。』」

すぐさまタンカーで運ばれる総と大和。
それを見送るレオン達。

「さぁ、続いての勝負はロア・ヴァネッサ選手VS狼藉　制覇選手!」
「ロアか。」
「兄貴とロンさんに次いで優勝候補の方ですね。」
「まぁ、楽勝だろうな。」
「そして相手は幻獣門の鯨の方。」
「あぁ、アイツ確かロンと戦ったヤツだろ?それなら尚更だな。」

続いての試合も余裕で観戦のレオン。
第5試合　ロアVS制覇、まもなく開始。

〜第24話　完〜