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Re: 俺はまだ消えたく ( No.6 )
日時: 2011/05/02 01:52
名前: Qoo ◆9gywtI1ETY (ID: BSNeBYwh)
参照: 4年ぶりに小説書いてみる!

act2
悪魔の誘い
△▼
今日もいつもと変わらない日常。日常。日常…
『カイ、起きろよ。授業終わってるぞ?』
聞き覚えのある声がどこからか聞こえる。
(やかましいな…)
俺はその呼びかけを夢の住人の声だと頭の中で整理する事にした。
しかし今自分が見ている夢、半ば妄想の世界には、それらしい人影がない。
(まぁ夢だしな。そんな事どうでもいいさ)
また勝手な思いこみをして、再び深い眠りにつく事にした。
(大切なのは今見ていた夢ががっがっがががっががっっがっがが)
「がっがががっがががああああああ!」
夢の中の叫びはやがて現実となっていた。今何が起きたのか。とりあえず後ろを振り返ってみる。
「…ゆきつぐゥ…」
俺の目には見覚えのある、むしろ見飽きた顔が飛び込んできた。
「起きたか。ところでよォ…」
寝起きの遊崎には、雪次が何を言っているのか聞き取れない。
むしろ聞き取る気すらなかった。大切な睡眠を邪魔されてすね始めているようだ。
「あぁ、そうだね、うん、分かった。」
寝ぼけ眼で思いついた単語を適当に発し、会話をさっさと終わらせた。
(クソッ、もう一眠りし…)
「んじゃっ明日の9時神社でな!」
「…へ?」