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■purologe■


夜。
静かになった小さな街で、白い薔薇が一厘、つぼみを開いた。
儚く咲いた美しい白い薔薇は、静かにくすくすと音を立てて笑う。
返り血に染まりながら。悪魔色の薔薇。白く、美しく。


『グチャ』


吐き気がするような音を立てて、一人の人間が散った。
殴って、刺して、えぐって、部屋を、薔薇を紅く染める。
紅く染まった部屋で、静かに笑い声を立てる一人の少女。
少女は手に持ったナイフを紅く染めて、友を愛した。

自分を捨て、悪魔に身を委ねるのが心地よい。
これが、自分だ。本当の自分。
愛せなければ、自分じゃないから……。


「……ね、良かったね。全部から開放されて……。ねぇ、私、アンタのこと、好きだよ？」


小さい笑い声は、寝静まった街に響いて消えた。
少女が立ち去った後の部屋には、なんとも無残な死体が一つ。
頭はつぶれ、手首は切り落とされ、心臓はえぐられ……。

少女の足跡が消えた。




悪魔は今宵、白薔薇の庭で、少女と踊る。
薔薇のワルツに乗って、くるりくるりくるり。
血色の薔薇のそばで、廻り廻り廻り。

永遠に続く悪魔の殺戮ストーリー。
今宵、悪魔と踊る。


■purologe■