ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 桜と友情〜壊れるまでのカウントダウン〜 ( No.62 )
日時: 2011/06/13 18:44
名前: 秋桜 ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)
参照: 元、「かりん」です

第17話

わたしはたまらず逃げ出した。

これ以上……麗辞が壊れていくのを見たくなかったから。

わたしは走った。

苦しくなったけれど……辛くなったけれど。

でも、走った。

そのとき、

「あ……花梨……」

愛が驚いた表情でわたしを見ていた。

わたしは愛の顔を見たとたん押し込めていた涙が溢れ出した。

愛は驚いた表情でわたしに訊ねた。

「花梨……どうしたの?何かあった?」

「愛……麗辞が……グス……進を……」

それっきり言葉が続かなかった。

「どうしたの?麗辞が進に何かしたの?」

「……殺しちゃってたの」

愛は驚いた表情をした。

「順を追って説明して。まったくわからないから」

わたしは泣きながら愛に話した。

愛は何度もうなずき、わたしの涙を拭いてくれた。




話し終えるとわたしの涙は止まっていた。

第17話オワリ