ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 桜と友情〜壊れるまでのカウントダウン〜 ( No.66 )
日時: 2011/06/17 21:40
名前: 秋桜 ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)
参照: 元、「かりん」です

第19話

「愛……」

何時間そこに座り込んでいただろう。

もう、涙すら出てこない。

わたしはうつむき、ため息をつき、夕焼けに染まり始めた、空を見上げた。

優しく、暖かい風景。

でも、悲しみを帯びている風景。

そんな夕焼け空を見上げた。

そんな時。

「愛の親友でしょ?」

冷たいが聞こえた。

振り向くと、恐ろしい形相をした零がたっていた。

「親友よ?」

わたしは零に答えた。

零は、表情を変えずにわたしに告げた。

「じゃあ今すぐ絶交して」

「もう……絶交したわ」

その言葉を聞き、零は驚いた表情をした。

わたしが嫌がるとでも思ったのだろう。

「なら、いいわ」

零は足早に帰っていった。

「どういう意味だったの?」

わたしは誰もいない公園で、1人、つぶやいた。

その意味は、もうすぐわかることなのに……

第19話オワリ