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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 桜と友情〜壊れるまでのカウントダウン〜 ( No.70 )
- 日時: 2011/06/18 12:04
- 名前: 秋桜 ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)
- 参照: 元、「かりん」です
第22話
———零……
「え?」
零は辺りを見回した。
———お願いだから……もうやめて……友達が苦しむのはもう……
———見たくないよ……
最後のほうは涙声でかすれて半分聞こえなくなっていた。
「花梨……嘘……でしょ?」
———嘘じゃないよ
「花梨……わたしを裏切っていなかったの?」
———うん。だってわたし達……
———親友じゃん。だから一緒に……帰ろ?
「まだ、かえれない。だって、わたしは許されない罪を犯した。だから……帰れない」
———そっか……でも、待ってるから。
———この友桜の木の下で。
「うん」
20年の時を隔てて、2人が、元通りになった。
「わたし達もずっと……ずっと親友でいようね」
愛がわたしに言った。
わたしはうなずきながらいった。
「うん。ずっと親友だよ」
「お〜い」
わたし達の元へ走りよってくる二人の影があった。
その走りよってきた2人は……
「進!麗辞!何で?」
わたしはびっくりして麗辞に訊ねた。
麗辞は笑いながらでわたしに言った。
「死んでなかったんだよ。進は」
進むがいたずらっ子の微笑でわたしに言った。
「どう?俺と麗辞の迫真の演技は」
「すっごく驚いたじゃん」
「そうそう」
わたしたちは友桜の木の下で笑いあった。
END
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