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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第1話 ( No.2 )
- 日時: 2011/05/07 18:23
- 名前: ねーぷる。 (ID: 0ZFQDflb)
「喉渇いた。そろそろ行こうよ、美琴」
「…そうだね、燈」
月夜に今日も響き渡る銃声。この音を聴くと満足感が心の底から沸き、
一瞬にして満たされる。
「あ〜、すっきりした」
頬には殺した相手の血が付いている。瞳の奥底に映るのは自分の欲。
燈が指についた血をなめる。
「潤うなぁ」
「そんなのが美味いの?燈」
「喉がすっごく潤うんだよ。美琴もなめれば?」
「…やめとく」
「え〜…つまんな〜い」
「それより、さっさと基地(ホーム)に帰ろ」
「はぁ〜い」
あ〜、今日も満足した。と、ふと思う。
きっとこれが欲。ワタシは全ての人間を殺さないと欲求は終わらないの
だろうか。
「お帰んなさい。美琴・燈」
「…死神…」
「やだなぁ、俺は右京っていう名前がね?あるんだよ?」
「それも偽りだけどね」
「…ま、そうとも言うかもね」
そんな喧嘩口調の美琴・右京の二人に銃口が向けられる。
「殺されたいの?あなた達」
「お〜、怖いねェ。監視役の大門寺 奈々サン」
「その名はもう捨てたわ。今は蘭よ」
「そっかぁ、じゃあ蘭サン。」
軽い調子で右京がそう言うと、蘭は鋭い目つきで睨み返した。
「君は何故監視役なの?」
「あなた達がヘマをしでかさないように」
「ふ〜ん、そっかぁ。ならいいや」
そう捨てゼリフを残して右京はどこかへ消えた。
「美琴。あなたは燈と部屋に戻りなさい」
「「はぁ〜い」」
そう言ってワタシ達は部屋に戻った。
*
「あ〜、つまぁんない」
「そ〜だねぇ」
「アタシぃ、ボスに会いたい〜」
「ワタシも」
「ボス面白いし、ユニークだし、憧れなんだモン」
「うんうん」
「「会いたいねぇ〜」」
「「あ……」」
「あはははっ ハモったぁ〜」
「ねぇ〜」
こうして夜が明ける。
昼間は睡眠時間。ワタシ達は夜行性。
こうして今日も眠りにつく——。
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