ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Trick Animation . . . ( No.4 )
- 日時: 2011/05/19 17:13
- 名前: あぺか ◆xi9CqIOvBg (ID: H6B.1Ttr)
【第1章】 第2話 異世界への扉.2
「どーも。迷子さん」
「え」
声のするほうへ向こうとするけど、広すぎてわからない。
「後ろだよ。う・し・ろ」
勢いで後ろを向く。・・・男の子?
「どうやら君は過去を変えたいようだね」
君"は"?なんでそんなこと言えるの?
そう思って、出口を探す。
「いやいや、出口ないし。そもそも、この世界は
俺の意思で動いている」
なに?夢?意味分かんない。どうなってんの?
昨日働きすぎた?お母さんの言うとおり、もっと寝ればよかった。
彼を真っ直ぐ見つめながら、私は忙しく脳を回転させた。
「とりあえず、混乱してるみたいだね」
当たり前でしょ?
「考える時間をあげるから、それまでに答えを出すといい」
どうして上から目線なの?てか、考えるって何を?
「君が本当に消したい過去はなんなのか」
その言葉を言われた瞬間、眩しい光に包まれて、
周りが白くなった。目をしかめる。
———————数秒後
「——ま・・・と・・・ま・・・冬真!!いつまで突っ立ってんのよ」
「・・・」
後ろを振り返る。
「洗濯物干せないでしょ。どいて」
言葉に操作されるかのように私は移動した。
確かに、さっきまで草原に・・・。
だめだ。バカな頭ではラチがあかない。
とにかく、覚えていることを一つ一つ頭に浮かべた。
草原があって、男の子が居て、
本当に変えたい過去を考えろといわれた。
「・・・でも、やっぱ夢かな」
どこでも寝られる私は、きっと立ちながら
寝てしまったのだろう。そう思った。
そもそも、そんなの現実じゃありえないし、
真に受ける必要なんてない。という結論になった。
鏡の前にあるケータイを取りに、鏡の前に立った。
そういえば、ホッペが若干痛い。
そう思い、鏡を見る。
「・・・うっそ・・・」
一箇所だけ赤い。
"まるでつねられた"かのように。
だめ。やっぱり結論までたどり着いていない。