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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 嘘をつきすぎたオオカミさん ( No.5 )
- 日時: 2011/05/30 07:32
- 名前: とも* (ID: npqOTMbR)
「あ…満月」
俺は部屋でPCをしながら窓を見た。
綺麗な満月だ。
「オオカミさん…」
思っても無い事を口が喋りだすと思ったら
目の前に人が立っていた。
いつ、入ったんだろうか。
ここは2階だし、誰か来るなら母親が俺を呼ぶはず。
なのに、ここにいるなんて…。
「何?」
いきなり目の前に居る奴が喋る。
声は少しキツイな…。
コイツは…男か?
「あたし、大神 輝」
「ぁ…あたし?てる…?」
意味がわからなかった。
『あたし』って言ったぞ。
じゃあ…コイツは女?
…でも、どー見ても男…。
「アンタ、名前 言いなさいよ」
ムカ。
何だよ、コイツ。
初めて会った人には、普通 敬語使うだろ!
「早く言いなさい」
「…森田 光輝」
すると、輝とか言う奴がため息をついた。
「またイタズラなの?」
「は…?なんの事?」
「あたしを呼んだじゃない!」
風でカーテンが揺れたかと思うと、輝の頭に耳が生えていた。
オオカミの耳っぽい。
あ、しっぽもある。
コイツ…化け物…。
「よりによって、何で満月…」
またため息…。
「…来ちゃったじゃん」
「何が?」
「もう!アンタ、最低!!行くわよ!」
腕を引っ張られ、窓の外に出た。
何に逃げてるのかわからない。
気付けば、俺の家は燃えていた。
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