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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 嘘をつきすぎたオオカミさん ( No.9 )
- 日時: 2011/06/06 18:30
- 名前: とも* (ID: npqOTMbR)
「おい!俺の家、燃えてんじゃねぇか!」
「知らないわよ、ほら、さっさと来る!!」
「…っ」
俺の家の周りには、たくさんの人が集まっている。
皆、見てるだけで誰一人母さんを助けようとしない。
母さん…。
「ふぅん…あんたもか」
「は、何がだよ」
「別に、その内わかる」
輝は前を見て俺の腕を引っ張る。
女にこんな風に握られたのは初めてだ。
最初は化け物かと思ったけど。
「もうすぐ…助かるわよ」
「た、助かる…?」
「あのまま家に居れば死んでたし、腕を掴んでなければ転落死するし」
輝が、コンビニ行こう と言うのでコンビニに行った。
入ると、皆の視線が俺…。
…じゃなくて輝にいった。
さすが、化け物。
「お金、持ってんでしょうね」
「…2千」
「少な…まぁいいわ。はい」
輝はレジの近くにあった『カツ丼』を俺に差し出した。
「…もしかして、俺…おごるの?」
「当たり前、はい」
「…しょうがねー、買うか」
俺も『カツ丼』を手に取り、レジに向かった。
すると、店員が「ひっ」とか言って逃げてしまった。
やっぱり、輝は化け物扱い…。
「ムカつくわね、あの店員」
「…そ、だな」
「すいません、あの人、怖がりで…」
会計も終わり、外に出た。
外は無数の飛行機が飛んでいた。
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