ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.5 )
日時: 2011/06/05 11:45
名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: C0UsoifF)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=17178

→004♯


───家に着いた。

さあ、早く快感を。快感が私を待ってる。
もう待ちきれない。

快感の後には苦しみが待っている。その時間が来た。
早く…薬を……!


「…はぁ……はぁ……早くっ……」


注射を腕に打つ。


「……はぁ………はぁ……ふぅ…」


楽になった。しばらくしたら快感が私を迎えてくれる。

あ、携帯が鳴ってる。相手は由梨だった。


「…もしもし?」

『……瑠璃?』

「うん…由梨、どしたの?」

『…あのさ、今日自動販売機の前で何してたの?』

「………え?」


もしかして……覚醒剤使ってることがバレた?
バレてたらどうしよう。由梨に嫌われちゃう。どうしようどうしよう。

注射器を握った手が小刻みに震える。


「そ…それは…ただ…水を買おうとしてただけで…」

『嘘。何かおかしかったじゃん。私声かけようと思ったら走っていったから』

「……おかしくなんかないよ…!」

『そう…?私の思い込みだったかも。ごめん…でも、何かあったら言って』

「うん、何でも言うから、だって由梨は親友でしょ?」

『そだね…ごめん…』


電話を切った。

注射の針の跡……跡が増える程、由梨に対しての罪悪感は増えるばかり。