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Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.77 )
日時: 2011/08/11 22:28
名前: Erio...xx ◆DPvZRJ5eF2 (ID: 3mpQ0ToE)

→015♯


私は夜中に街を散歩していた。手には真紀に貰った注射器を握っている。
すると、私の彼氏の「橘 玲」がいた。
私と玲は目が合い、しばらく立ち止まったままだった。私は急いでポケットに注射器を入れた。

何日も会話をしていない二人の、静かな会話。


「あ、瑠璃……久しぶり」

「うん……久しぶりだね」

「学校来ないから、心配してたんだぞ」

「ありがとう……あの、今から玲の家に行っていい?」

「……うん、来いよ」


私は玲にもちゃんと真実を言おうと思っていた。
そして、玲の家についた。


「ふう……ちょっと待ってて」

「うん」


しばらくして玲がコップとジュースを持って来た。


「これ、好きだろ?」

「うん、覚えててくれたんだ……嬉しい」

「当たり前だろ」


そして、玲はテレビの電源を入れた。するとこんなニュースが入った。


『次のニュースです。昨日覚醒剤所持で逃走していた川崎容疑者が捕まりました。川崎容疑者は以前覚醒剤を使用し、殺人未遂で逮捕されたのですが、釈放され、また新たに殺人未遂で逮捕されました』

「……え?」


私は思わず声を出してしまった。玲は気にしていなかった様だ。
真紀が捕まった?また殺人をした?そんなのありえない。どうして、自首したのか?嘘だ、そんなの。
私は画面をずっと睨んでいた。


『一緒に覚醒剤を所持していたもう一人の女は現在も逃走中です』

「怖いよな……覚醒剤を使うなんて」

「……玲」

「ん?どうした?」

「実はね、覚醒剤を使ってるの」

「……は?」

「今のニュース、もう一人の女っていうのは、私のことなの」

「……瑠璃が覚醒剤を……?」


玲は目を丸くして私を見た。
玲なら、きっと許してくれるよね?私のこと、認めてくれるよね?


「………じゃあ、終わりだな」

「え?」

「今から警察に電話するから、もう、終わりにしよう」