ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 不在の国のアリス ( No.18 )
日時: 2011/06/11 18:41
名前: ☆猫を愛で隊☆ (ID: 4/G.K5v4)

15話『テーブルとロウソク』


「ロウソクとテーブルのどっちかって…何も持ってないと思うけど」

「あぁ!?なんでそんな事が言える!?証拠でもあるのか!?」

「えっ、ちょ…」

どうやら常識というのを知らないらしい
ってゆうか部屋が喋っている時点で十分常識こえてるけど

「証拠なんて…ないけど、持ってるわけないじゃない!!」

「ほほぅ、証拠もないのに持ってない…とな?
 じゃああの3人に聞いてみろ」

「は?家具が喋れるわけないでしょ!!部屋も話せるわけ
 ないけどね」

「部屋!?だから【ダンワ—ル・ブラッジ】だと何度言えば…」

「はいはい、わかったわかった、聞けばいいのね?」

「うむ、真実を言うかもしれないし嘘も言うかもしれないから
 気おつけよ」

「…とりあえずわかった…かも」

私は、半信半疑でまずテーブルに近づいてみる

「コホン…えっと、あなたは【ダンボール・ブリッジ】さんの
 鍵を持っていますか」

「おい、小娘 【ダンボール・ブリッジ】ではなくだな…ブツブツ】

上からダンボールさん(略した)が何か文句言ってるけど
無視しよう

「ぅ…ぼ…僕は、知らない…
 鍵なんて知らないよぉ…お菓子の鍵なんて知らないよぉ…」

…マジでテーブル喋った!でも部屋が喋ってるので十分
ビックリしてるから今は、そんな驚かない

っていうか、本当に知らないのかな
なんかあやしいけど…
まぁ次は、ロウソクに聞いてみるか
私は、右のロウソクに近づいた

「ロウソクさん、あなたはダンボールさんの鍵を持っていますか」

「んぁ?鍵なんか知るかぼけっ話しかけんなブス」

「…」

「ぇっ!?ちょっ何火消そうとしてんだっ!ばっ…やめろ!
 やめてください!!ホントすんません!!すんません!!」

「それでいいのよ、で、鍵は?」

「かっ、鍵はホントに知らないし!もう一方に聞け!
 鍵なんて俺は持っちゃいねぇ」

…はぁ、はやく外に出たい
私は、もう片方のロウソクに近づいた