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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- ─SUSPECT─ ( No.1 )
- 日時: 2011/06/13 20:08
- 名前: 神無月蓮音 ◆QbxCHceaIo (ID: 4RXkNMBl)
─1話─
「殺人事件」
僕はここ、県立葵高校2年3組の生徒。
普段は目立ちもしない、普通の高校生だ。
日常的な、毎日に、非日常的な事が起きた。
そう。殺人事件だ。
しかも、この学校で。
しかも2学年の中で。
校舎内で起きたこの事件─
僕は、
いつものように、
眠たい目をこじ開けて、半分寝たような状態で電車に乗った。
そして、
いつものように、退屈な授業は落書きをすることにあて、
今は唯一の親友といえる輝と昼食を食べていた。
そのときだった、
クラスで一番のガリ勉君、渡辺悠太が転げるように教室に入ってきた。
皆は渡辺の方を見た。
「さっ、さっ殺人事件があったんだって!」
「えぇ!?」
皆が騒ぎ出す。
「こっ、この葵高校で殺人事件があったんだって!」
「えぇ!?誰が殺されたん?」
「2年の島崎。」
「えぇ?あの、人気者の?」
島崎とは、3年生に人気の島崎飛鳥。
元気で可愛らしい生徒だった。
「そう。
体育館の倉庫で倒れてたそうだ。脇腹を刺された状態で。」
クラスに一瞬の沈黙が流れた。
「…ま、まぁ俺達には関係ないよな?」
「そうだよね。」
皆はまた友達と話始めた。
そして、またいつもの楽しい昼食の時間がやってきた。
僕は、渡辺に訊いた。
「島崎さん、何かを持っていなかった?」
殺人事件などの被害者は、何か証拠を残そうとして、
何か手がかりになる物を持っている可能性が高いと聞いた事があった。
「確か…自分はあなたのファンです。
みたいな手紙を持っていたみたいだよ。」
「ファン?それって手書き?」
筆跡で犯人が分かるのでは無いかと僕は考えた。
しかし、そんな僕の幼稚な考えは通用するはずが無かった。
「パソコンで打ってあったみたいだ。」
(やっぱりそうか…)
その日から僕の探偵ごっこは始まった。
もちろん、親友の輝も一緒に。
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