ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

─SUSPECT─ ( No.2 )
日時: 2011/06/13 20:07
名前: 神無月蓮音 ◆QbxCHceaIo (ID: 4RXkNMBl)

─2話─
探偵ごっこ

その日から僕の生活は変わった。
1日中その事件の事を考える様になった。
「なぁ、輝。犯人はこの学校の中の誰か…だよな?」
「ん?まぁ、そう、だよな?島崎の死亡推定時刻は授業中。
 もちろんその時間は学校に入れるのは生徒か先生
 のみってことだよな。」
輝は自分の推測を語った。
「あぁ。おそらく。
 それにしても、犯人が島崎に送った手紙の内容が気になるな。」
「渡辺は、自分はあなたのファンです。みたいなのって言ってたよな」
「内容って、そうじゃなくて書き方だよ。」
「書き方?」
「あぁ。改行の仕方とか…」

登校中、2人は昨日の事件について話し合っていた。
2人は話に夢中になっていたせいで、
学校に着いているのに気付かなかった。

2人が教室を開けると、教室はいつもに増し、ざわめいていた。

「なになにっ?」
輝が近づいて行った。
「今日、葉月君の下駄箱にこんな手紙が入ってたんだって!」
近くの女子が手紙を差し出した。
「ん?」
輝が真一の方へ手紙を持ってきた。


はじめまして。
しかし、
のんきですね。あなたは。
うえきばち
えのぐ

「は?何だこれ?意味不明なんだけど。なぁ、真一、意味分かるか?」
「…さっぱり分からない…」
「まぁ、気にしなくて良くない?ただの悪戯だろ?」
クラスの1名が言う。
「そうだよね。ただの悪戯だよ。葉月。気にするなよ?」
「俺が気にするわけねぇだろ。こんな手紙。」
この時はこれで済んだ。

しかし

葉月が殺された。
校内にある橋の上で。
またも、脇腹を刺されて。

「なぁ、真一。どう思う?
 この事件。あの手紙に何が隠されてるんだろう?」
「ん〜。まだわからないなぁ〜。」
「ねぇ、2人共。」
話し掛けてきたのは渡辺悠太だった。