ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

─SUSPECT─ ( No.4 )
日時: 2011/06/19 22:55
名前: 神無月蓮音 ◆QbxCHceaIo (ID: 4RXkNMBl)

─4話─
 麗

「ねぇ。」
僕達は振り返った。
そこには、
高峰麗が立っていた。
薄く桃色がかった白い肌、
腰まではある黒髪、
黒く縁取られ、胡桃の様に大きな目と瞳。
誰もが憧れる美女だ。
「あの手紙、トリック分かった?」
あまりに唐突な質問に3人は黙ってしまった。
「…まだ分かって無いんだ。」
「そう。3人目が出る前にトリックを解かなきゃね。」
そう言うと、麗はどこかへ行ってしまった。
「なぁ、悠太。その日、高峰麗にアリバイは?」
「…買い物に行った。」
「んん…」
「怪しいな。」
輝がつぶやいた。
正直、僕もそう思っていた。
「そうとも限らないんじゃない?」
悠太1人が違う考えを持っていた。
「なぜそう言える?」
輝の目が鋭くなった。
「確信は持てないけど…なんというか…麗は違うと思う…」
3人は黙り込んだ。