ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

─SUSPECT─ ( No.6 )
日時: 2011/06/30 23:31
名前: 神無月蓮音 ◆QbxCHceaIo (ID: 4RXkNMBl)


─6話─
犯人探し

それから、僕達4人は悠太のとったノートから、
事件のあった日の皆のアリバイについて、考えた。
「─となると、その日アリバイが無いのは?悠太と、麗と、桜と…」
「桜って?」
僕は読み上げていた輝に訊く。
「え?桜だぞ?荒川桜。引きこもりぎみで、
 クラスでもあんま目立たんけど、忘れるなよ。」
「あ、あぁ。」
僕はあやふやな返事を返した。
「桜さんって、学校来てるの?」
麗は心配そうに訊くが、悠太がきっぱり
「たまに 来るけど。」
と、答えた。
「へぇ、たまに、、、」
麗はあまり興味がなさそうに答えた。
しかし、黙り込んでしまった。
「今のところ?怪しいのは桜か?」
輝が言う。
「うん…まぁ、そうかもしれないね。
 ここを見ると、必ず荒川が来る日には事件が起こる。」
僕は悠太のノートをペラペラとめくりながら言った。
「桜さん、張り付いてみる?」
麗がぼそっと言う。
「うん…じゃあ、少しの間、やってみる?」
僕達は明日から行動に移す事にした。

それを決めた時、
麗が微笑んだ様に見えたのは僕だけだろうか。