ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 殺人教室 —嘘だったのに— ( No.6 )
日時: 2011/06/25 19:01
名前: You* (ID: npqOTMbR)
参照: コメがないよ!!皆さん下さい!!

「…先生」
「何だ、りあ」
「真理、戻ってこないよ」
「話してるんじゃないか?」





そうだといいんだけど…。



私は不安を隠せなくなり、思わず教室を出た。





「りあ、どこ行くの!?」
「真理さがすの!!」





私は授業中という事を忘れ、走り出した。
運動が苦手だから、すぐ息が切れて、止まった。





「はぁ…は、真理…」





向こうの女子トイレから、赤いものが見えた。


絵の具…?
こぼしちゃったのかな…?



私はトイレに近づいて行った。





「どうした—————…」





心臓の鼓動が止まりそうになる。


今にも泣きだしそうになる。


そう、これは思いもしなかった事。


夢であってほしかった。


夢で…。





「…何?」
「な…ぁぁ、ま…真理が…ぁ」
「あ、自己紹介しなくちゃ。私は来宮 美央」
「真理…真理ィィ!!!!」





嫌な光景だった。


真理の体が真っ二つ。

上半身、下半身。
真っ赤で気持ち悪い。
気分が悪い。
頭、目、耳、いろんな所が痛い。



見たくない。
人の死体なんか…見たくない!!





「貴方、名前は?」
「どうして…どうして!!?」
「…嘘、ついたでしょ」
「それがどうしたっていうのよ!!」





頭が割れるように痛い。





「騙した、嘘ついた、悲しかった」





美央 転校生は泣きながらナイフを持った。


ゆっくり、振り上げる。





「それが悪いの、悪い悪い、だから殺した、私は良い事をした」
「何…言ってんのよ」
「私は偉い人!!悪い人、殺した!!良い事したのよ!!」





美央はナイフを勢いよく刺した。

そう、腕…を。



目をつぶった。

なのに、痛くない。



目を開けたら、先生がいた。




先生の腕は赤い。

血が出ていた。



先生は私を見て微笑んだ。