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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 半天使【無言の小学生】 ( No.15 )
- 日時: 2011/07/09 16:13
- 名前: 王翔 (ID: OVUpjg42)
第九話
「私、倒さなきゃ……」
「マモン、そう焦らなくて良い」
「でも、私は……ルシファーの為に、早く半天使を倒したい。
早く……」
「焦っては、ダメだ。もっと、冷静になれ。そうしなければ、
倒せるものも倒せない」
「……」
「まだ傷が癒えていないだろう」
「うん」
半悪魔は、なぜ、半天使を倒そうとするのか……
天使と悪魔は、敵だからなのか?
それ以外に、理由は必要ないんだろうか?
「帝雷、考え事?」
「クリオか……」
「フフ…考え事って、悪いことじゃないんだよ。みんな、いつも
何か考えてるからね。何も考えていなかったら、生きてる実感が
しないんだよね」
「そう言うものか…?」
「うん」
クリオは、後ろへ目を向ける。
「ほら、稀射ちゃんが構ってほしいんだって」
「……(コクコク)」
いつの間にか、クリオの後ろには稀射がいた。
「…あー…じゃあ、どこか行くか?」
「……(コクコク)」
稀射が目を輝かせながら、頷く。
「僕も行くよ」
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