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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 半天使【無言の小学生】 ( No.20 )
- 日時: 2011/07/10 13:16
- 名前: 王翔 (ID: uI3hDTJ6)
第十二話
「何て言うか……悪魔って、怖いのね」
リエが呟く。
「ああ…」
確かに、そうだ。
俺達とは、全く違う。
仲間のことまでも、消し去ってしまう。
俺にはとても、理解できない。
「……帰るか」
「そうね」
「……(コクコク)」
帰ろう。
そう思った。
教会に帰ると、クリオが迎えてくれた。
「三人とも、おかえり!」
「ただいま」
「……(コクコク)」
「ほらほら、ご飯できてるから食べなよ!今日は、僕が作ったん
だよ」
「そうか…」
やっぱり、ここは落ち着く。
その夜、
稀射が寝た後、俺は部屋を出て廊下を歩いた。
「よ、帝雷」
ポンと肩を叩かれ、振り向くと叶斗がいた。
「…叶斗か。ちょうど、聞きたいことがある」
「何だよ?」
「半悪魔にも、ここのように本拠地があるんだろう?どんな感じ
だった?」
「あー…暗かったな。話し相手もいなかったしさ」
「そうか……その、何て言うんだ……悲しいな」
「帝雷、お前って…優しいよな。お前が女だったら、良かったのにな」
「黙れバカ」
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